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疫病神
──疫病神は「えきしん(疫神)」なのか、
「やくびょうがみ(厄病神)」なのか?
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仏事を行っている道場の門のギリギリまで疫病[鬼]たちが大勢押しかけている。ありとあらゆる姿をした疫病に対して、家の主が一巻の巻物を示している。その巻物には念仏の仏事に参加している人たちの名前が記されている。つまり参加者名簿なんです。ここにはこれだけの人がしっかりと念仏をしているので、お前達の来るべき場所ではないと諭すと、疫病たちは念仏の功徳に感じ入って、1人1人の名前の下にサインを残して、この人たちには悪いことはしないと約束して退散していったというストーリー。そこに、疫病が押し寄せたが、仏の加護によって押し戻すことができた、という一連のストーリーによって鬼たちの姿が和らげられ、ユーモラスに語られる。
『光る君へ』では、安倍清明が、
「疫神が通る」
と言っていた。
「百鬼夜行かよ」
とつっこみたくなったが、「疫鬼(えきき)」と呼ばれる鬼たちが通るらしい。
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疫鬼は鬼神・鍾馗に退治してもらうか、天刑星に食べてもらう。
あるいは、(事八日の「人形送り」「神送り」の要領で)竹に紙垂(しで)を付けて村はずれまで(京都の場合は洛中から洛外へ)送り出すしかない。
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牛頭天王は、疱瘡神に強いという。(牛頭天王=疱瘡神とも。)
また、疱瘡神は赤い物に弱いとされるので、赤石や小豆を奉納する。
冬至には小豆粥を食べる。
■インドの鬼=他宗教の神
■中国の鬼=死霊
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中国では、立春の前日に、疫病を祓う宮中行事「儺(な)」が行われた。
日本でも、黄色の目を4つ持つ「方相氏」が儺人(なじん)と侲子(子供)を従えて楯を打ち鳴らしながら宮中を巡る「追儺」が行われた。
■日本の鬼=目に見えない霊
・「隠身(かみ)」が神で、「隠(オン)」が鬼。
・神は善行、鬼は悪行。
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疫鬼が持つ小槌で体を叩かれると病気になるという。(『今昔物語集』)
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