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99.祈りは言葉でできている。[本日のことば vol.58]

 祈りも願いも希望も、全てこれからについてこういうことが起こってほしいとおもうことであって、つまり未来への自分の望みを言葉にすることであって、それは反省やら後悔からとはそもそも視線の方向が違うわけだけど、でも僕はあえて過去のことについても祈る。もう既に起こってしまったことについても、こうなってほしいと願う。希望を持つ。
 祈りは言葉でできている。言葉というものは全てをつくる。言葉はまさしく神で、奇跡を起こす。過去に起こり、全て終わったことについて、僕達が祈り、願い、希望を持つことも、言葉を用いるゆえに可能になる。 過去について祈るとき、言葉は物語になる。

出典

舞城王太郎『好き好き大好き超愛してる。』より。

ひとこと

再び舞城王太郎先生の作品より。

この本、タイトルも装丁もやばくて、
買うときは正直結構な勇気がいりました(笑)

しかし、そのぶっとんだ外見のわりに、
実は中身はゴリゴリの文学です。

正直、はじめて読んだときは

「わけがわかんねえ・・・」

でしたが、

なんか、読むたびに
刺さる部分が増えていった感じがありました。

今回引用したのは本当に冒頭の部分なので、
なんかちょっと気になった人は、ぜひ手に取ってみてください。

しかし、

祈りは言葉でできている。言葉というものは全てをつくる。

ここは本当にいいフレーズですね。

また、書きかけの過去編、再開しようかな。

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