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友人からの離婚の勧め!夫婦問題は誰に相談すべきか?--連載12

(1)離婚と修復の相談は誰にするのが望ましいのか?

今、離婚をどうするか迷っています。友人達は、離婚した方がよいよ、と言っています。離婚をした方がよいでしょうか?

これはよくいただく相談の一つです。同様のケースで迷われている方もおられるのではないでしょうか。

夫婦問題に悩んでいるときは、特に孤独ですし、相談すること自体が恥ずかしいと思っている方も大勢おられます。

そんな孤独な中で、相談に乗ってくれる方がいれば、心の支えになります。
友人が居るから乗り越えられている自分を感じることもあるかと思います。

なので、そういうレベルでの相談相手であれば、僕もよいと思っています。

ですが、多少の依存心からやたらと相談してしまったり、また夫婦問題は言い方はなんですが、聞いていて負担に感じない方はあまり多くはない印象です。

そうなると、いつしか、面倒になり「そんなに悩むなら離婚した方がいいよ」というように、親身には見えても、どこかでこれ以上の相談は苦しいという思いから、つい離婚を勧めてしまう方がいるのも事実です。

また、中には、離婚をして孤独がために、これも言い方には偏見があるかもしれませんが、実際、“離婚した者同士”という仲間が欲しくもなり、離婚仲間のサークルのように囲い始めるケースもよく耳にはいたします。

(2)友人に囲われた結果、離婚をせざるを得なくなったケース

繰り返しですが、友人や同僚は、夫婦問題を抱えている時には心の支えになることもあります。

ただ一方で、前述のように、囲われてしまい、今更修復したい、夫婦問題を解決したいとは言い出せない状況になることもありますし、実際にそうした相談を受けてきました。

結果として、修復を言い出せずに、離婚になってしまうこともあれば、修復するために引っ越さざるを得なくなった方も多くみています。簡単にいえば、逃げなければ修復できなかったという話です。

そんな事は気にしなくてもよいと思われることもあると思いますが、入ってしまったサークル的なもの、特に離婚をした・・というような一つのテーマを持つグループに居る場合に、そこから抜け出せば職場でのいじめなど、大きな問題に発展してきてしまいます。

少なくとも、「相談に乗ってくれてありがとうね。でも修復をすることになったよ」とは言いづらいもののようです。

逆に男性は、一人で殻に閉じこもってしまう方が多いものですし、体裁も気にされる方が多いものです。確かに体裁は気になりますし、恥ずかしい思いもあるかもしれませんが、ここは是非夫婦問題の専門家等に相談をされてください。

(3)友人から離婚をプッシュされた場合について

こういった場合、当職は「友人への相談はそこそこにして、基本的には、周りの声はすべてカットしてください。」という点と「インターネットでの毛検索は必要最低限にされてください」と言います。

前者は前述の通りであり、また自分で決めなければならないことでも、友人から説得されたり、友人の知っている事例等の話を聞かされていると、次第にそれが真実と思い違いをしてしまうことにもなりますので。

後者は、夫婦問題は100組いれば100組全てが事情が違います。夫婦問題は、もちろん家族の問題ですが、いずれにせよ、相手方がいるものですから、性格・財産状況・問題・相手方からの対応・別居できるかどうか等、考えればキリはありませんが、これが一致するご夫婦がいることはありません。

そして、一致していないのに、人はついつい都合よく情報を解釈したり、逆に過剰に怯えて煽られてしまうことがあります。そうなれば、冷静さを失い、実際にはしてはいけないことを、した方がよいと思い違いをしてしまうこともあります。

(4)友人への離婚相談の結論


確かに相談のできる友人がいることはとても助かることかと思います。けれど、今後の人生を変える離婚を安易に勧めるご友人には相談していただきたくありません。もちろん、ご友人も安易ではないのかもしれません。

今後の生活やお子さんのこと等を総合的にみたうえでお話しをされている方もいるでしょうし、心から親身になってくれる方もいると思います。

ただ、どういったアドバイスであったとしても、離婚後の生活を確保してゆくのはご自身です。同時に修復をする場合でもそれを選択する決意を持つのはご自身です。

離婚を勧める知人・友人が生活費を出してくれるのかといえば、当然それはありません。離婚後にお金の話しをして知人、友人が去ったというのも、よく聞く話です。

また、離婚をすすめた方自身が、離婚経験者であったとしても、離婚原因・望む条件・状況は、これは前述の繰り返しですが、100組いれば100通りで、必ずしもその方と重ねて考えることはできません。

弱気な相手方とそうでない場合でも、話しは変わってきます。そしていくら最終的には自分で決めたことだといっても、頭のどこかで後押しされたという経験が残っていれば、それは後をひくことになります。

もちろん、友人も悪意があって言っているわけではないでしょうが、当職としては、相談をした時にどんなにひどい状態であっても、何とかやっていく道がないかを考えてくれる友人にこそ、相談をしてもらいたいと思います。

そういった方は、離婚は勧めずとも、けれどいざ離婚になった際には、きっと誰よりも力を貸してくれるものです。もし周りにそういった方がいない場合には、法律家・カウンセラーなどへ相談をされることをお勧めします。

なお、当職はクライアントの意思が全てだと考えていますので、離婚をプッシュすることもなければ、修復をプッシュすることもありません。

ただ、ご一緒には考えます。ご本人様が修復を無理だと思っても、まだ修復をしたいと思う気持ちがあるのならば、安易に離婚などと言うことはありません。それは当職の信念です。

離婚と修復のおきがる相談室:行政書士松浦総合法務オフィス

それでは本日はこの辺りで!

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