大学1年から講談社の学生バイトをやってればなぁ

僕は講談社の本が好きだが、好きだからと言って新卒で講談社に入れるわけじゃない。

筆記試験で落ちた時、「あーあ、本当に落ちたよ」と思った。エントリーシートにも講談社への愛を書いたし、面接に進めばこっちのものだと思っていた。講談社は2月くらいから試験が始まる。これは就活的にはかなり早い方である。まだ落ちることに慣れていなかった僕は、お祈りメールを見て「落ちるんだなあ」と思った。

で、僕は上京して講談社じゃないがそこそこの規模の出版社でバイトを始めたのだが、1つ思うことがある。

大学1年生の時から行きたい出版社でバイトするのが一番確実な内定方法なんじゃないか?
ということだ。

さっき講談社のHPを見たら、学生アルバイトは募集していなかった。が、誰かが辞めればまた募集するだろう。

もちろんバイトからエスカレーター式に新卒社員になれるわけじゃない。が、できることはたくさんある。
①社員と仲良くなれる
 バイトは社員の雑用なので、広く浅く色んな社員と交流できる。おっちょこちょいな社員もいて、そういう人はめちゃくちゃバイトを頼る。
 編集長や課長と飯に行くこともできる。僕も入社してすぐファミレスに連れて行ってもらった。煙草休憩もついて行ったりできる。僕は吸わないが、ついていったことも数回あった。

②出版社の内部を知れる
 いくらネットで調べても、実際にバイトをしてみなくちゃわからないことがたくさんある。
 例えば小説の編集という仕事の、連絡係的な部分。編集者は常に作家やデザイナー、校正者、テレビ局などとメールしている。よく中途の募集要項なんかにディレクション業務と書いてあるが、よくわかっていなかった。ディレクションとは連絡係なのだ。

③面接で自信を持てる
 3000人くらいの新卒の応募があるが、その会社でバイトしていた人は多くて1人か2人だろう。バイトしていたことは面接官にすぐに分かってもらえる。隣の就活生が「学生時代に頑張ったこと」「TOEIC900点」「留学経験」など喋った後に、仲の良い社員とのエピソードを1つ2つ言ってやればいいのだ。仮に講談社が無理だったとしても、上層部の名前を出すことは他社でも生きると思う。出版社同士は休日にゴルフなんかして横の繋がりがあるので、あー〇〇社の△△君ね、と通じる。信頼性が増す。



さて、ここまで書いたが、問題は「大学一年生の頃から入りたい出版社なんて意識していない」ということだ。高校の頃なんて何も考えていなかった。講談社でバイトするにはそもそも東京の大学に行かなきゃいけない。僕は関東の大学を一つも受けていない。高校の頃から講談社を意識するには、まず高校の時に村上春樹を読んでおかねばならなかった。そして群像という雑誌があることも知っておかねばならなかった。高校は、将来を考えるには忙しすぎる…

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