2022年上半期


今年も半分が終わった。25年間生きてきてこれほど早かった半年もないように思う。

一番変わったのは雇用形態だ。僕は大学を卒業してフリーターになったので、新卒採用というものを経験しなかった。一年間東京でバイト生活を送り、とても新鮮に感じた。学生でもなければ社員でもないし、東京にはゆかりもない。休みの日に新宿なんかを歩くと俺は何をしているんだろうとよく思った。

それでもフリーターというのは素晴らしい、と感じた。生きていくだけの金は自分で稼げるし、先輩、同期、後輩という人間関係は0に近いし、ちょっとしんどければ休むこともできる(先輩は週に3回遅刻し、2回欠席、それを3年間続けていた)。フリーターに信頼はない。かといって卑下もない。社員は社員で、フリーターのようなどこにも属さない身分を内心羨んでいるから。

で、僕は今年2022年から関西の会社で社員として働くことになった。ヘッダーを変えなければならない。僕はもはや23歳でもないし、アルバイトでもないのだ。

つまり僕にとっての2022年上半期とは「フリーターから社員になる」という、長い人生の中でもなかなか大きな転換期となった。少なくとも学生からフリーターになった時よりは遙かに変化があった。


まず、起きる時間が早くなった。バイトしていた時は8時半に起きて9時すぎに家を出た。といっても、定時はあったものの数分遅刻しようが誰も管理していないので、電車を乗り過ごしても「あー行っちゃった」というだけだった。

今は朝7時20分に起き、8時前の電車に乗る。この時間帯はモロに通勤ラッシュである。乗客の8割はスーツを着た中年かオフィスカジュアルのOLで、みんなスマホを見るか寝るかして各々の時間をすごしている。これまでももちろんそういう風景は見てきたが、自分もその中の1人だということが寂しく感じるようになった。

そして一番変わったのが、時間に対する焦りである。僕に残されたイベントは結婚、子育て、、、老後の海外旅行、、、後はなんだろう?


そう、結婚に対していろいろ思うようになった。馬鹿みたいだが、好きな女の子と結婚=相当根気のいるハードモードの人生を選択することだと知った。人生の退屈に我慢ができなくなり、今の生活に少しでも彩りを与えたいと思う年齢が27とか30なわけで、そのあたりで結婚する人が増えだすのは、いわばこれまでぼうっと生きてきた人への罪と罰みたいなものらしい。ここに僕の「時間に対する焦り」が隠れている。どうやら僕も順当にその後を辿っているみたいだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?