性格診断についての論文的な哲学的な話

性格とはなんだろうか。
現在心理学ではビッグファイブを基準としているようだが、5つのパラメーター式というのは私は違うと思う。

ビッグファイブは環境や日によって変化するという時点でおかしいと思うのだ。
私は性格とは「優先順位」ではないかと考えている。

部屋や時間の使い方にも個性がでる。
防音、断熱の為に部屋をせまくする人もいるし、お気に入りの絵を飾る人、過去のトロフィーを飾る人、誰かを呼ぶための部屋をつくる人。
簡単に終わるタスクから片付ける人、不確定要素から片付ける人、自分が得意なことから片付ける人。
限られた資源を優先順位をつけて行動する。
それが性格の元ではないかと。

他人を避けるのか、他人を頼るのかどちらを選ぶかも戦略の違いでしかない。
パソコンでも不具合が起きたとき、対処方法はいくつかある。
とりあえずインターネットを遮断し、外部からの影響を排除する戦略もあるし、逆にインターネットで調べて対処方法を探すというのもあり得る。

買い物するにも自分の好みを重視するのか、他人のレビューを重視するのか人によって異なる。
自分の感情の満足度を取るか、より多くのデータを集めるかどちらも間違いではない。

頭脳の使い方も個性があると思っている。
他人の頭の大きさの違いで賢さは測れない。
パソコンやスマホを作るにはある程度の大きさが必要なので、賢さと比例してもいいはずなのだ。
なぜかと考えると、脳というのはエネルギー消費が激しく、他の動物が脳を重視しない進化をしたことからも、エネルギー消費が激しいのはリスクでもある。
だからあえて使わないだけでポテンシャルはそこまで変わらないのではないか。
頭を使わなくても生存できるのであれば、脳はエコモードになった方が生存には有利。
人類全体で考えても賢い人は5人に1もいれば十分で、あとはエコモードな方が生存しやすいのだ。

あらゆる個性は人類が生き残るための多様性だ。
ビッグファイブのようなパラメーター式よりも、その優先順位が違うのだと考えた方がしっくりくる。

その優先順位の付け方だが、私は「遺伝子に組み込まれた優先順位」と「生まれてからの経験値」の2つから決められていると思っている。
パソコンなら初期状態の機能が遺伝子で、あとからインストールや保存したものが経験だ。
投資でいうポートフォリオ理論的にも遺伝子と経験で分かれていた方が都合がいい。
あらかじめランダムに出現するような要素が遺伝子に組み込まれて、最新情報を追加して行動を決めている。
ビッグファイブの研究でも4割ほどが遺伝子由来とされることとも一致する。

優先順位の処理だが、ビッグファイブの要素じたいは参考になると思う。
だが遺伝子と経験による判断を全て把握できるような指数の再現は難しいだろう。
再現できるとすれば、時間に余裕がない時やお金が欲しい時など環境を限定すると分かりやすく差が出ると思う。
それはビッグファイブよりも実用的な性格診断となり得ると思っている。

現在の考察はここまで。

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