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「The Art of Game Design」の紹介

People will forget what you said, people will forget what you did, but people will never forget how you made them feel.

みんなはあなたが言ったことを忘れてしまう。あなたがしたことを忘れてしまう。
だけど、あなたに対して抱いた感情を決して忘れることはないでしょう。
— マヤ・アンジェロウ (アメリカの詩人・活動家)

家の押入れを調べていたら、昔買ったまま放置していた「The Art of Game Design」というゲームデザインに関する本が見つかったので、この本の紹介をしたいと思います。

■The Art of Game Design とは

Amazon の評価を見ると、海外でもっとも評価されているゲームデザインに関する本のようです。

ちなみに、現在は 第2版 が出ていて、2019年の末ごろに 第3版 が発売される予定です。
実際に私も読んでみたのですが、ゲームを作る上での基本的な心構えや方法について事細かに書いてあります。実は全部読めていないので、全容は理解していないのですが、Amazon のレビューを見ると、「ゲームデザイナー必見」「一生使えるゲームデザイン本」などの絶賛レビューが多くつけられています。

■The Art of Game Design の欠点

しかし、この本には重大な欠点があります。それは「日本語に翻訳した本が出ていない」ということです。英語ができれば問題ないのですが、私のように英語が苦手な人にはかなり読み解くのが大変です。買ったものの押入れの奥にしまっていたのもそれが理由です。

■The Art of Game Design の特徴

この本の特徴は、ゲームをより良くするためのチェックリストとして「レンズ」という視点が提示されていることです。
この本では、良いゲームを作るための構成要素にフォーカスして、それを磨き上げるための「質問」を用意しています。

例えば、良いゲームを作るためには、プレイヤーにそのゲームならではの「体験」を与える必要があります。ゲームに良い「体験」があるかどうかを判断するために以下の質問を用意しています。

あなたが作り出す感情が正しいものであることを確認するために、あなた自身にこれらの質問をしてください:

Q1. そのゲームはプレーヤーにどんな感情を感じさせますか? それはなぜ?
Q2. プレイヤー(私も含めて)はそのゲームをプレイしたときにどんな感情を持っていますか? それはなぜ?
Q3. プレーヤーが持っている感情と私たちが持ってほしい感情の間のギャップをどうやって埋めることができますか?

そして「本質的な体験」を作り出すためには、さらなる質問をします。

このレンズを使うためには、あなたはあなたのゲームについて考えることを止めて、プレイヤーの体験について考えることを始めましょう。
あなた自身にこれらの質問をしてください:

Q1. プレイヤーにどのような体験をさせたいですか?
Q2. その体験に不可欠なものは何ですか?
Q3. 私のゲームがその本質を捉えるには、どうしたらよいですか?

自分のゲームに足りない要素は何だろうか……?
ということを考え、その要素について該当するページの「レンズ」を参照することで、より良いゲームを作っていけるわけです。
なお、ここでは「体験」「本質的な体験」の2つだけ紹介しましたが、他にも「驚き」「楽しみ」「好奇心」「価値」「問題解決」など100以上のレンズが用意されていて、パラパラとページをめくるだけでも、自分のゲームをレベルアップできるツールとなっています。

■英語ができない場合の活用方法

私のように英語ができない場合でもこの本を活用する方法があります。それは英文をPCに打ち込んで、Google翻訳に投げ込みます。
この本を買った3年前は、英語の勉強と思って頑張って読もうとしましたが、今なら(当時からありましたが)英文をそのまま自動翻訳させれば、楽に読み解けそうです。

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