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ゲームを完成できない人に共通する3つのこと

私自身がゲームを作ることに強い関心を持っているためか、「ゲームを作っています!」という人がいると、ついつい気になって、どんなゲームを作っているのか、根掘り葉掘り聞いてしまいます。

ただ、話を聞くにつれて「その作り方だと完成は難しそうだな……」と思うこともちらほらあります。

そういった人には共通する傾向がある気がしたので、今回はそれをまとめてみたいと思います。

■1. 開発ツール・フレームワーク作りに専念してしまう

これはプログラムが得意な人が陥りがちなのですが、環境づくりに時間をかけすぎてしまうタイプです。描画処理、入力処理、サウンド再生などのフレームワーク、マップエディタやエフェクトエディタなどのツール開発……。


これらの環境周りの整備も大切なのですが、最も重要なのはゲームルールの選定と構築です。その部分を後回しにすると、肝心のゲームが何もできていない、という状況になりがちです。
そもそも環境周りは、ゲームの仕様変更に柔軟に対応する必要があるので、変に作り込んでしまうと、仕様が変わった時に修正箇所が多数発生して、修正が難しくなってしまいます。

■2. 完璧主義

些細なことが気になって、それを解決しないと先に進めない人は、ゲームを完成させることが難しいと思います。より多くの人に遊んでもらうような大規模ゲームであれば、些細な不具合も許されないかもしれませんが、個人制作であれば、多少であれば大目に見てくれる可能性があります。
もちろん、ゲーム開始直後にハングアップしたり、ゲームバランスが全く取れていない、というアプリケーションとしての最低ラインを超えていないのは、よくないです。

これはプログラムだけでなく、デザインやエフェクトにも当てはまります。例えば「エフェクトの動きに納得いかない」とパラメータを細かく調整しても、ある程度の調整以上は、遊んでいる人にはほとんど違いがわからない可能性あります。

「限界効用逓減の法則」というものがありまして、要は「喉が渇いている時に飲むコーラは美味しいが、それを何倍も飲むとだんだん美味しくなくなる」という至極当たり前の法則です。
作業の力の入れ方もこれに当てはまり、100点満点を狙うと、かなりの労力と時間を費やすことになりますが、70〜80点を狙うのであれば、それほど難しくないはずです。もちろんゲームのコンセプトに関わる重要なものであれば、全力で作り込むべきだと思います。ただ、それ以外は平均点出ていれば問題ない、と割り切ってしまうのも大切なのではないかと思います。
また、苦手な分野は思い切ってハードルを下げてしまったり、うまく隠すのも良いかもしれません。

■3. 人の目が気になる。失敗したくない

ゲームを作る人は、たいてい多くのゲームを目にしており、中途半端な内容では満足できなくなっています。そして自分の作っているゲームを見ると

「この内容では世の中に出せない」
「他人にひどく批判されてしまうかもしれない」
「否定されてしまうのは嫌だ」

と思い込んでしまい、いつまでも公開できないままとなってしまいます。
そういった批判を恐れて公開しないよりは、批判されても良いので他人に見せて様々な意見をもらった方が、今後作るゲームに良い影響を与えることができます。

ただ、頻繁に作りかけのものを公開してしまうと、そこで満足してしまって、制作活動が停滞するリスクもあるので、ある程度の方針が決まった上で公開した方が、未完成で終わる確率も減らせるのではないかと思います。

■まとめ

ゲームを完成できないのは、技術的な面を除けば「もっと良いゲームを作れることを見せたいので、今はまだ完成させない」という見栄だったり、自己肯定の弱さから生まれる「思い切りのなさ」が原因となっている気がします。
なので、もしゲームを完成させたことがないのであれば、他人がどう思うかは無視して、「自分が作ったゲームは特別で最高のものだ!」と思い込むことが大切なのではないかと思います。

公開した結果、全く反応がなかったり、批判的な意見をもらったとしても、「これから先に何本もゲームを作って、その中に偉大なゲームが生まれるから、今はまだ仕方ない」と考え、「いつか自分を認めさせてやる!」という強い意志で自分を肯定し続けることが、ゲームを完成させるために必要な力ではないかと思いました。


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