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飲食飲食店マーケティングの為の『外食ニュースまとめ』(2023/10/31~11/6)

 リクルート外食総研の調査での9月(※10月ではありません)の市場規模は食事主体業態・計は19年比93.6%(前月同87.2%)、飲酒主体業態・計は同80.2%(同68.2%)、軽食主体業態・計は同83.5%(同70.9%)と8月よりも改善しているといった結果が出ていましたが、実感と比べると違和感があるな?と思ったのですが、客単価が向上していることがあるので、客数でみるとこちらの数値よりも悪くなるということだと思います。飲酒主体業態はコロナ前対比で約2割減となっていますが、好調なお店はコロナ前の売上を上回っていたりしていることを考えると2極化が進んでいるのではないかと思います。
 食料品の値上げもいったんは落ち着きそうですが、今後下がる要素も見当たらないといった状況ですので、適切に売価に転嫁を行っていく必要があるでしょう。
 住宅建築会社が集客もかねてパン屋さんに参入しているといったニュースもありました。今後人口減少が進んでいくと売り上げを維持するために本業以外への参入といった選択肢も出てくるでしょう。あらゆる産業が競合先となる可能性を考えてしっかりと自店舗の基盤を築いておくことも重要になってきそうです。

・東京都内における繁華街の混雑状況および滞在人口(人出)の増減状況
https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/cross-efforts/corona/people-flow-analysis

【ターミナル駅(15時)】
昼間のターミナル駅は大きく変化もなく、ほぼ横ばいで推移。

【繁華街(21時)】
繁華街(21時)も波はありますが、ほぼ横ばいで推移といった動きです。
これまで減少してきていた新宿が底を打ち、若干回復基調になってきてるように見えます。六本木や銀座は昨年の同時期よりも低くなっており、エリアによってのバラつきが目立ちます。(-10%~-37%とバラつきが大きい)

・外食市場調査(2023年9月度) 株式会社リクルート
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002273.000011414.html

株式会社リクルートの外食市場に関する調査・研究機関『ホットペッパーグルメ外食総研』が、首都圏・関西圏・東海圏の男女約1万人を対象とする2023年9月度の「外食市場調査」を実施しましたので調査結果を発表しています。
市場規模の食事主体業態・計は19年比93.6%(前月同87.2%)、飲酒主体業態・計は同80.2%(同68.2%)、軽食主体業態・計は同83.5%(同70.9%)で、食事主体業態・計と飲酒主体業態・計はコロナ禍後以降では最高値だったとのこと。ただ、値上げによる単価の上昇を考えると客数の戻りは出ている数値よりも低くなるので、店舗での実感との乖離はありそうです。

【概況】※9月の結果です。
■2023年9月の外食市場規模は2790億円(前年同月比 +336億円・東名阪3圏域計)
■外食市場規模は2019年9月比88.1%でコロナ禍以降最も高水準
■「食事主体」は9割台、「飲酒主体」「軽食主体」は8割台まで回復

【今月のポイント】
■外食市場規模の2019年同月比(コロナ禍前比)は88.1%で前月(同80.2%)より大幅に改善
■「食事主体」業態は19年比93.6%、「飲酒主体」業態同80.2%、「軽食主体」業態同83.5%

・11月の食品値上げ 131品目 22年以降最少、2年続いた値上げラッシュ「沈静化」へ ~「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2023年11月~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000763.000043465.html

帝国データバンクは、食品メーカー主要195社における価格改定動向について調査を行っています。
早くも10月に値上げの品目数が3万件に到達していたこともあり、11月は今年最少の131目となっているようです。ただ1ドル150円台になるなど円安も続き輸入品の価格高と物流費の上昇はまだ続きそうです。

<調査結果(要旨)>
■11月の食品値上げ、22年以降で最少131品目 値上げラッシュ「沈静化」の傾向強まる
■11月の値上げ、乳製品は10カ月ぶりゼロに 加工食品は22年以降で最少
■来年の値上げ493品目、当面の間「値上げラッシュ」の可能性は低い見通し

消費者の「値上げ疲れ」「買い控え」が表面化している。インテージ(東京・千代田)の調査によれば、値上げラッシュ前の2年前に比べ、値上がりした食品の多くで販売数量が減少した。

・ぐるなび 2024年3月期第2四半期決算を発表 ~オーガニック売上は前年同期比13.3%の増収~https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001307.000001511.html

株式会社ぐるなびは2023年11月1日(水)、2024年3月期第2四半期決算を発表しています。
昨年対比では改善は進んでいるようですが、ぐるなびは大型宴会に特に強かった媒体でもあるので、そこの減少の影響は多媒体よりも大きく出るので、かなり厳しいでしょう。コストの改善はしてきており、健全化は進んできたいます。しかしながら、これまでも楽天ポイントとの連携を軸に進めてきていますが、目覚ましい変化は起きていないことを考えると大幅に売上が上がることはなさそうです。

■中核事業である飲食店販促サービスの回復がけん引し、オーガニック売上(※)は前年同期比増収。
■加盟店舗数・ARPU双方が拡大。飲食店販促サービスは本質的な再成長フェーズへ。
■ネット予約件数はコロナ禍前を上回る。

(※)経営資源配分の見直しの一環で前期終了したデリバリーサービスなどの売上と「Go To Eat キャンペーン」の運営受託収入などコロナ禍における一時的施策による収入などの特殊要因を除く売上

・「サイゼ」サラダにカエル混入、神奈川の2店舗でも確認 運営会社謝罪

https://news.yahoo.co.jp/articles/ee83726149da9168e74d273d1587d0295e9320dd

イタリア料理のファミリーレストランを全国で展開する「サイゼリヤ」(埼玉)が客に提供したサラダの中にカエルが混入していた問題で、同社は3日、東京都内1店舗のほか、神奈川県内2店舗の計3店舗で混入を確認していたことを明らかにした。時期はいずれも10月中旬から下旬にかけて。同社はホームページ上で改めて謝罪した。

前回の丸亀製麺で起きた時と比較すると大きく取り上げるマスコミが少なかったようです。消費者からも寛容にみられているようです。丸亀の時はシェイクする商品だったので見つけずらく、間違って食べてしまいやすいといった不安な面もあったからですかね。

・「餃子の王将」値上げでも過去最高の売上高
https://www.sankei.com/article/20231031-X5VXNRGK5RN5VC2HWXMLNHW3PQ/

中華料理チェーン「餃子の王将」を展開する王将フードサービスが31日に発表した令和5年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比10・2%増の497億円と過去最高を更新した。昨年に実施した2度の値上げ後も客足は衰えず、外食市場の回復を受けて店内飲食が改善。テークアウト需要も続き、4年2月から5年9月までの全店売上高は20カ月連続で同月比の過去最高を上回っているようです。

・80%以上の人が鍋料理好き!家で食べる頻度は「週1」が最も多く35.4%!定番メイン具材は「豚肉」スープの味は「醤油ベース」が最も人気
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000106780.html

株式会社mitorizが、消費者購買行動データサービス「Point of Buy(以下、POB)」の会員3,001人に「鍋料理に関する調査」を実施しています。詳細はリンク先をご確認ください。
エリアによって、メインの具材や味のベースの傾向の違いも分かり面白いですね。

《調査サマリー》
80%以上の人は鍋料理が「好き」と回答。「嫌い」「食べない」はわずかに3%と少数。
■鍋料理を食べる頻度は「週1」が35.4%で最多。「好き」だけど家では食べない人が4.3%存在。
■家で食べる鍋の定番メイン具材は「豚肉」が最も人気。東北と四国は「鶏肉」よりも「野菜」が優勢。
■鍋の味は50%を超え「醤油(醤油ベース)」が圧倒的な人気。「ピリ辛」も「塩」「味噌」に匹敵。
■鍋料理のシメは全国的に「雑炊・おじや」が定番。東北より北は「うどん」も人気。
■【レシート分析】商品出現数から作成した人気の「鍋スープ」ランキング。


・20代若手社員が飲み会に感じる負担は、コミュニケーションよりも「お金」。全世代が感じる「スケジュール調整の難しさ」は働き方の多様化が背景か〜
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000123.000007949.html

株式会社くるめしが、運営サービス「くるめし弁当」「シェフコレ」の会員を対象に、「忘年会・飲み会に関する意識調査 2023年版」を行いました。その結果を発表しています。

【結果概要】
◆20代若手社員が飲み会に対して感じる負担は、コミュニケーションよりも「お金」
◆飲み会に感じる”負担や不安”は「スケジュール調整の難しさ」が全世代を通じて最多
◆約8割の人が「飲み会は交流が深まる良い機会」と引き続き認識

概要では触れられていませんでしたが、20代で突出しているのは、『金瀬的な負担」に続き、「飲酒の場が苦手(38.1%)」で本当は飲み会自体に参加したくないといった人の割合が大幅に増えていることが伺えます。自由回答でも「お酒なしで食事だけにしたい」「食事中心の会合なら歓迎」「飲酒中心だと行きたくない」といった回答も見られるようで、今後若い層でこういった割合が増えていくのではないでしょうか?
コミュニケーションをとる場としての集まりはokといった面は見られますので、これまでの飲み会とは違った形での開催時間や場所(お店)などが求められているのかもしれません。

・【Cake.jp推し活トレンド調査結果発表】私の推し人気ランキング1位「Snow Man」2位「BTS」3位「Stray Kids」推し活は「毎日」が過半数以上、「一日3~4時間費やす」が約28%
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000504.000015685.html

ケーキ・スイーツ専門通販サイト「Cake.jp(ケーキジェーピー)」を運営する株式会社Cake.jpは、10代~70代の男女1,232名を対象に「推し活に関する意識調査」を実施いたしました。
最近は推し活に絡めたマーケティングも出て来ていますので、参考までに取り上げました。自分の誕生日よりも推しの誕生日の方が気合が入るといった方は62%強もいるんですねw

<<結果サマリー>>
■【推しジャンル部門】女性からの1位「アイドル・K-POPアイドル(男)」男性からの1位「アニメ・漫画・キャラクター」
■【推しグループ別】1位「Snow Man」2位「BTS」3位「Stray Kids」
■【推し個人別】1位「目黒蓮(Snow Man)」2位「平野紫耀(Number_i)」3位「渡辺翔太(Snow Man)」
■推しのメンバーカラーの人気No.1は「青」
■推し活をする頻度は「毎日」が56.6%、「一日3~4時間費やす」が28.9%
■推し活疲れ」を感じたことがある方は34.6%。
■推しの誕生日ケーキで重要視しているのはデザインをカスタマイズできること


・【成人式後の同窓会に関する調査】不満点は『雰囲気』が1位に!参加費に対して料理や会場などのクオリティが見合っていなかったと思う方は2割以上~幹事がパーティー企画サービスを利用することに対し8割以上が肯定的~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000131372.html

株式会社バルデコが、成人式後の同窓会に参加した経験のある20代を対象に、「成人式後の同窓会」に関する調査を実施しています。
確かに幹事の手間や品質の安定化を考えるとパーティー企画サービスのようなものを利用するのもありなのかもしれません。

実際に参加した同窓会、不満点第1位は『雰囲気』だった!

参加費と会のクオリティが見合っていなかったと考えるのは2割!

■【成人式後の同窓会】不満を感じた点とは?
・【雰囲気】お酒が入って調子に乗っている人がたくさんいる
・【参加費/進行のスムーズさ/雰囲気】円滑に回っていない
・【進行のスムーズさ/雰囲気】同窓会係のリーダーシップのなさ
・【料理/会場/ドリンク/参加費】料理が美味しくなかった
・【料理/ドリンク】料理はビュッフェスタイルだったが冷たくなっており、アルコールもビールが焼酎しかなかった


・住宅建築会社が”国産小麦100%の無添加生地のパン”を焼く!?異業種ベーカリーが全国に拡大~焼きたてパンがもたらす住宅の新しい販路~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000017127.html

株式会社おかやま工房が手がけるベーカリー開業支援「リエゾンプロジェクト」を利用して、住宅設計・施工・販売会社が国産小麦100%を使用した無添加生地の焼きたてパンを提供する”異業種ベーカリー”が増加し、2023年10月には全国10店舗に達したとのことです。
人口減少や物価上昇の影響で戸建て住宅の販売件数は平成後期から横ばいの状況のようです。

(出典:国土交通省「令和4年度 住宅経済関連データ」より)

住宅展示場の敷地内・隣接する公園などに新事業部としてベーカリーを開業し、パンを買いにきてくれた顧客に向けて認知やブランディング、将来的な住宅購入の際の第一想起を目指すということで異業種からの参入でパン屋を出店しているといった背景のようです。
今後人口減が進むと既存事業の売上も必然的に減少していくことを考えると既存事業外への進出をしてくる産業も増えてくるでしょう。より一層競争が激化していくことを考えて、将来戦略を立てていく必要があるでしょう。

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