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「GO三浦登場!就活における言語化力」ぶっちゃけ就活座談会

『ぶっちゃけ就活座談会 #就活ONLINE 』は、新型コロナウイルスの影響で大きく変わってしまった就活の最新情報をお届けしながら、すでに働いている先輩社会人の「ぶっちゃけ就活話」を、LIVE配信にてお送りする番組です。

6月11日(木)は、Breakthrough Company GOの代表取締役・三浦崇宏さんをゲストにお迎えし「GO三浦登場!就活における言語化力」をテーマにお話いただきました。トーク内容の一部をレポートします!

<出演者>
司会:風間夏実(株式会社エードット 広報)
ゲストコメンテーター:鈴木一史(キャリタス就活 編集長)
ご意見番:ぶっちゃけカタルくん(社会人3年目)
ご意見番:ぶっちゃけカタル子ちゃん(就活生)

ゲスト:三浦崇宏さん 

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三浦さんのTwitter▶︎@TAKAHIRO3IURA

就活において大切な言語化力

風間夏実(以下、風間):
三浦さんといえば「言語化力」。
就活において自分をよく見せるために、どう言葉を使っていくかをお話しいただきたいと思います。

ズバリ、就活において大切な言語化力についてどのようにお考えですか?

三浦崇宏さん(以下、三浦) :
言語化力には、2つファンクション(機能)があって、

①自己に向かう言語化力
②他者に向かう言語化力

があると思うんですよ。

「①自己に向かう言語化力」は、頭の中でモヤっと浮かんだ「なんかやだな」「なんかいいな」といった思考に形を与えること。

それをいかに、自分が思った通り的確に他者に伝えるかが「②他者に向かう言語化力」です。

就活のタイミングで多くの方が「②他者に向かう言語化力」に注意がいっちゃうんですよね。「自分をよく見せよう」とか。そこが結構、就活で陥りがちな誤解です。

自分をよく見せる必要って、実は全然ないんですよ。

それよりは、自分と向き合ったときに「私って何が大切なんだっけ?」「私ってどんな人と一緒に働きたいんだっけ?」と考える「①自己に向かう言語化力」が大切です。いわゆる自己分析ですね。

人から「今の三浦さんの言い方きつかったよ」とか「三浦さんって後ろから見たほうが太ってるよ」とか言われて、ようやく自分が見える。自分の後ろ姿って一生自分の目では見れないわけで。

つまり人間っていうのは、自分のことを一番わかっていないのが自分なんですよ。
就活はそれに気づく最高の体験です。

自分が出会ったことのない自分と向き合って、言葉によって自分の輪郭や自分の手触りを確かにしていく作業。

これができると「どういう会社に行きたいか」や「どういう場所だったら自分がより輝けるか」が見えてきます。

就活における言語化力は、まず自分自身のことを明らかにするために、言葉の力を利用するのがいいのかなって思いますね。他者に向かう言語化力よりも、まず自分に取材する。

風間:
就活というと、意識が外向きになりがちですけど、内向きに考えるのが大事なんですね。

鈴木一史:
『言語化力』の本に出てきた「スタンスを決める」というお話を思い出しました。

三浦:
ありがとうございます。まさに一言でいうと「スタンス」。
僕は最近「ステータスからスタンスへ」とよく言っています。

2020年は歴史的転換期で、価値観とかテクノロジーの変化によって世の中ぐるぐる変わっているタイミングです。「ステータス」がいつ引っくり返るかわからない。

世の中で褒められる会社、給料がいい会社、有名な会社、そんな5年前に誰もが憧れていた会社の状況が変わっているなんてことがあるわけですよ。

でも、スタンスって自分で変えられるじゃないですか。違うなと思ったら変えればいいし、貫こうと思えば自分で貫ける。

スタンスで共鳴できる会社に入ったほうが、長続きするし、幸福な出会いになるんじゃないかなと思ってます。

自己に向かう言語化力の磨き方

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風間:
就活真っ最中のカタル子ちゃんは、三浦さんに聞きたいことがたくさんあると思いますが、どうですか?

ぶっちゃけカタル子ちゃん(以下、カタル子):
はい! 自分に対する言語化力ってどうやったら磨けるんですか?

三浦:
まず1番最初にやらなきゃいけないこと。これが重要で多くの人があまりやってないんですけど、『言語化力』という本を買うことが重要で、まず最初にやるべきですね。1回読んでもらって。

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一同:笑い

三浦:
その上で、自分自身に取材するってことなんですよ。

例えば、人生の中で「自分が楽しかったのってどんなときだろう?」と、すごく考える。

僕自身、就活するときに「チームプレイが好きなんだな、俺」って気づいたんです。

僕はもともと、高校、大学と小説家になりたかったんですよ。それで、1回書いてみたんです。仕上がった小説のクオリティがあまり高くないのは、自分も本をよく読むのでわかりました。それはそれでいいとして、書いてる間が全然楽しくなかったんですよ。

大学時代、イベントのプロデューサーをやっていたんですけど、そっちをやっているほうが楽しくて。

「なんでだろう?」と思ったときに、僕は「みんなで何かを頑張っている」のが好きなんだとわかったんです。

振り返ってみると、柔道部の主将をやっていたときも、個人戦で勝てないような奴に、団体戦で粘りを見せる瞬間があって。

「俺は意外と、個人プレーよりもチームプレーが好きな人間なんだな」って気づいたんですよ。

そうやって自分の人生で、何に喜びを感じて、何に怒りを感じるか、何に納得できなくて、何に興奮したか、といった取材を積み重ねることで、自分という存在の輪郭が見えてきます。それを言葉で表現していくことが、自分に対する言語化なんだと思います。

カタル子:
ビジネス界のスター三浦さんが「チームプレイが好き」って結構びっくりしました。 孤高で、一人で突っ走るイメージがあったんですけど、違うんですね。

自分に対する言語化って、やっぱりちょっと難しい気がしていて。自己分析をやってみると結構、難しいんです。「まずこれさえやっておけば大丈夫!」みたいなのってあったりするんですか?

三浦:
最初に気づいてほしいのが「自分自身のことは自分が一番わからない」ということです。これを徹底的に自覚したほうがよくて。

就活というと、OB・OG訪問とか先輩に話を聞きにいく人も多いと思うんですけど、まず話を聞くのは親しい人。
親しい人に「私ってどんな人間かな?」「僕ってどんな人間かな?」と聞くのは、1回やってみるといいと思いますね。

カタル子:
ありがとうございます。今日この番組終わったらお母さんとちょっと喋ってみようと思います。

三浦:
本当にそういうのが意外と大事ですよ。

質問「最終面接までいって落とされてしまいました。持ち駒ゼロになってしまい、どうしたらいいかわかりません」

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風間:
視聴者の方々からのご質問を紹介していきたいと思います。

「最終面接までいって落とされてしまいました。持ち駒ゼロになってしまい、どうしたらいいかわかりません」

三浦:
おお、これはあるあるですね。
僕も持ち駒がゼロになって、焦ったことがあります。

博報堂の早期選考は、その前のインターンの成績がよかったので、受かると思ってものすごく気を抜いてて。めっちゃふざけたことを言って、普通に落ちたんですよ。

それで、電通に入って博報堂を買収してやると思ってたんですけど、電通も最終面接で落ちて。
テレビ局も最終面接で「君は本当におもしろいね。君がやりたいことは広告代理店だね」って言われてサクッと落ちて。

焦ってよくわからないまま、当時人気だったサイバーエージェントと三井物産を両方申し込んで、途中でブッチしたっていう。本当に地獄みたいな就活でした(笑)。

最終面接がなんのためにあるかというと、基本的には合意確認なんですよ。「お前本気で入るんだな」と。

多くの方が勘違いしているんですけど、就活って優秀な人が入るわけじゃないんです。

今月からうちの会社に入った24歳の天才青年がいるんですけど。
大学在学中に会社を3つ売却して、大学在学中に公認会計士を持ってるみたいな、本当に天才なんです。

でも、彼の夢は広告クリエイター。
それで、広告業界を受けてたんですけど、電通、博報堂、ADK、読売広告社、大広、全部落ちたんですよ。理由は「うちの会社に入ってもすぐに辞めそうだから」って言われたらしくて。

そんなふうに、就活は優秀なスペック勝負をしているわけじゃないんです。
その会社とのフィット、長く働いてくれるかなんですよね。

悪く言えば、会社からしてみたら都合がいい部分もあります。
新卒を一人育てるってすごいコストなんですよ。
そのコストを回収できる見込みがある人を採用するんです。

なので、質問者さんがどんな方か僕には分からないですけれども、最終面接までいって落ちたっていうのは、逆にすごくいい判断で。

多分トップの方が「マッチしない」と判断したんだと思うんです。
でも、最終までいく時点で、能力は認められている。
もうあとは本当に、バイブスとか、ちょっとした考え方が外れていたんだと思います。

そして、就活ってそれこそ言語化力の問題ですけど「落とされた」んじゃないんですよ。言葉がよくない。

「マッチしなかった」だけなんですよ。

そこを勘違いしないほうがよくて。

「落とされた」という言葉を自分で使うと、どんどんネガティブになっちゃうんだけど、あくまで「最終合意に至らなかった」あるいは「最終的に別の道を選んだほうがいいと判断した」っていうだけの話なので。自信を失う必要はまったくない。

その会社に入ろうと頑張ったあなたが最終までいった時点で、その会社に対する能力と、その会社の傾向と対策を見つけた作業に関しては、もう十分評価されています。だから、そんなに落ち込む必要はありません。

持ち駒がゼロになってしまったというのも、世の中を見渡せばまだまいくらでも会社はあるし。

僕は常々「答え合わせはその先」って言い方をするんですけども、落ちたことがあなたの人生にとってプラスになるような選択を、この後できればいいと思います。

質問「行きたい業界って、どうやって決めたらいいですか?」

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カタル子:
私は22卒で今悩んでいるんですけど、行きたい業界ってどう決めたらいいですか?

三浦:
これは本当、人によります。業界で決める必要もなくて。

例えばうちの会社に、もともと電通にいたプロデューサーがいるんですけど。
彼女は、業界1位の会社しか受けないと決めたんですね。博報堂と ADKは受けていないけど、電通は受けているみたいな。

業界ってこれからどんどん再編されていって、例えばトヨタがデベロッパーみたいな仕事もしていくと思います。業界で何かを決めるのは、あまりオススメしないですね。

それよりも、会社の目指してる未来がどこにあるかとか、会社がどういう制度を持っているかが大切です。

会社の人事評価制度とかを見ると、その会社がどういう人を大事にしているかが、よくわかるんですよ。

あるPR会社の例をあげます。
1件の受注で、一人が1億円の売上げで、もう一人が1000万円の売り上げ。これは当然1億円のほうが偉いんですよ。

だけど、後者に1000万で2件目が来た場合、合計2000万ですね。
1億円のほうが大きいじゃないですか、でもおかわりが来たほうが大事なんですよ。
1件の大きい受注よりも、少額でもいいからおかわりが積み重なっていくことを大事にしている。なぜならホスピタリティを大事にしている会社だから。

あとは、福利厚生が厚いとか、独特の哲学があるとか。
それぞれの会社が持ってる目指したい未来を、きちんと見据えて選んだほうがいい。

業界で何かを決めるのは、極めて就活本的な、整理しやすいからこそのマニュアルだと思います。

質問「1社めちゃくちゃ行きたい企業がコロナの影響で選考が止まっています。諦めきれない場合は中途で入ると割り切って、無理やり違う企業に就職するべきですか?」

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風間:
視聴者からの質問です。
「1社めちゃくちゃ行きたい企業がコロナの影響で選考が止まっています。諦めきれない場合は中途で入ると割り切って、無理やり違う企業に就職するべきですか?」

三浦:
ありがとうございます。
そうですね。1個のやり方だと思います。
「その会社にどうして入りたいか」とか「その会社にどういう入り方をしたいか」は、もちろん人によって考え方があると思います。

とにかく「その会社で働きたい」と思うのであれば、新卒にこだわりすぎず中途で入るやり方もあります。

あるいは、社長に直接会いに行くという方法もあると思います。

これも多くの人が勘違いしちゃってるんですけど。
就活ってあまりにも多くの人が一斉にやるので、まるで機械か何かで決まっているかのように見えるんですけれど、結局人間が決めてるんですよ、間違いなく。

エントリーシートも人間が見ていますし、面接も人間がやってるんですよ。
その会社に100人いようが200人いようが、最後に決めるのは人間なんです。
それはイレギュラーが存在するということなんですよ。イレギュラーなことは起きます。

だから、ありえないけど社長に会ったら何かが変わるかもしれない。
ありえないけど、1000人の企業で1000人全員にOB・OG訪問したら何か変わるかもしれない。

その会社がどうしても欲しい仕事があったとして。自分で起業してその仕事をとっちゃって、会社ごと会社に入っちゃうとか。

今のは、なかなか現実的じゃないってわかって言ってますけども。

あらゆる手段を尽くして、そのあらゆる手段のなかの一つに「別の会社から中途で入る」のも、もちろんあると思います。違う企業に就職するべきというのも一つの選択肢で。

就活も人間と人間のやることなので、イレギュラーはあるということを前提に、頭を使ってみてください。

質問「弟子として育てたい若者はずばりどんな人でしょうか?」

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風間:
最後の質問です。
「弟子として育てたい若者は、ずばりどんな人でしょうか?」

三浦:
はい、ありがとうございます。

「僕のことをいつでも後ろから刺す覚悟で、僕の後ろにピタッとついてくる奴」ですね。

批判的であることと素直であることは、両立すると思ってるんですよ。

「こいつの言ってることって正しいのかな」とか「こんな奴、来年には越してやるよ」といった「いつかやっつけてやろう」という批判的な精神。

「この人の言ってることを1回全部信じてみよう」「こいつのやることは全部1回学んで、その上で乗り越えてやろう」と、貪欲に学ぶ素直さ。

これらは両立できると思うんですよね。
その2つを高い次元で持ってる人間が、弟子として育てたい若者です。

僕に憧れてる人もいらないですし、僕に対してやたらと食ってかかる人もいらない。素直じゃない人間って成長しないので。

ものすごく素直に僕の話を聞きながら、どこかで僕のミスや僕の失敗を待って、乗り超えてやろうと思ってる奴が、良い若者だと思います。少なくとも、クリエイターという観点では。

真剣に遊んでみてください。就活というゲームを。

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風間:
三浦さん、今日を振り返っていかがでしたか?

三浦:
面白い機会をありがとうございました。

今回、コロナのタイミングで色々大変だと思うんだけれども。
でもアフターコロナ第1期生でしょ? つまり変化に順応する第1世代。
皆さんは、10年スパンで考えたらめちゃくちゃ有利なタイミングにいるんですよ。

入り口がどこだったとしても、例えば入りたい会社じゃなかったとしても、転職とかもあるし、入りたかった会社がずっと入りたい会社でいてくれるかどうかもわかりません。

時代も変わる、会社も変わる、人も変わっていく。
その中で自分自身の変わらないものを見つけるタイミングだと思うんですね。就活って。

なので、自分というものに対してしっかり向き合う、いい機会だと思ってください。

本当に、就活によって人間の能力とか人間性って別に何も変わんないんですよ。何も決められない。

「就活に落ちちゃったからダメ」なんて全然思わないし「いい会社に受かった奴がいい奴」なんてまったく思わない。

だけど、この就活っていうゲームを通じて、自分と向き合うことは、自分の人生をよくするきっかけになると思う。

ゲームって真剣にやるじゃん。どうぶつの森でもなんでも。

真剣に遊んでみてください。就活というゲームを。
今日はありがとうございました。


ーー自らの就活を振り返りながら、今の就活生に寄り添い、熱く、優しく、ぶっちゃけトークを繰り広げてくださった三浦さん。その「言語化力」に、ひっきりなしに心を打たれ続ける1時間半でした。

番組の全編はアーカイブにて視聴できます。記事で紹介していない、三浦さんの就活エピソードや社会人になってからの軌跡、質問へのかなりぶっちゃけた解答など、盛りだくさんの内容です。ぜひチェックしてくださいね!

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(執筆:はつこ