ヒューマンインタラクションのプログラミング
コンピュータ音楽やコンピュータグラフィクスは美しい作品を生み出すことができるので楽しかったのですが、手に触れることができません。そこで、携帯端末やテーブルなどの家具、その他身の回りのいろんな触れられるものをデジタル化したいと考えました。そのために、いわゆる理系の研究者と、デザイナー、マーケッターで構成する新しい組織を作りました。
一般的には、研究者は論理的で、デザイナーはセンスが問われると思われがちです。ですが、私は逆だと思っています。研究者は論理を組み立てて何かを作ることができるのはあたりまえで、本当の真価は論理をジャンプするセンスで決まります。一方、デザイナーはセンスのいいのはあたりまえですが、美大などで、なぜその色や形を選んだのか、ロジカルに説明する訓練を受けています。また、チームで働いたり、意見をまとめ上げるのが上手な方が多い印象です。
1年目は「たくさんつくる」ことを目標に、多くののプロトタイプを開発しました。2年目は「とにかく目立つ」。できる限りメディアに取り上げてもらえるような施策を打ちました。3年目でようやく「お客様に届ける」ことに注力しました。大小合わせて約300種類のプロトタイプを開発し、そのほとんどでプログラミングしました。パソコンや携帯端末だけでなく、FPGAやSHなどのチップに直接プログラムを書きこむような開発を経験することができました。
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