コラム1000　プログラムを再利用したがる敵がいる

　ある程度再利用するのはいいですが、再利用するためのガチガチの共通化や管理はしない方が良いと思います。プログラミングのことをあまり知らないで管理している人は、なるべく重複したプログラミング作業を減らし、過去の資産を再利用したがります。貧乏くさいなーといつも思います。誰かが着古した下着を着させられているようなものです。
　私も昔はあとで使えそうな関数はライブラリ化して管理していました。ところが、ライブラリが膨大になったり、他の人が使うようになったりしてくると、必ず仕様変更が出てきます。この関数に別の引数を足して拡張したいんだけど、という感じです。引数の追加だけなら、改良前の関数をラッピングしておけばいいだけですが、ライブラリの変更はそれまで使っていた側にも少なからず影響があります。ライブラリだけの変更に留まらず、それを利用していたプログラムも見直さなければいけなくなります。
　とは言え、昔書いた関数を一から同じように書くのも無駄です。ある先輩は、「ライブラリの共通化はやめとけ。使いたい奴がいたら、ソースをそのまま渡して自由に変更してもらえ」とアドバイスしてくださいました。このやり方は合理的だと思います。