コラム0000 映画やゲームで使われるプログラム
映画やテレビのCGや視覚効果は多くの場合、専用のソフトウェアで制作されています。既存のソフトウェアで表現しきれない場合、個別にプログラミングすることもあります。ゲームはプログラミングのかたまりです。
とくに有名なCGといえば、『ジュラシックパーク』(1990)の恐竜、『ターミネータ2』(1991)の液体金属人間T-1000、『マトリックス』(1999)のストップモーション効果などでしょうか。個人的にはPixarの『ルクソーJr. 』の可愛さや、『モンスターズ・インク』(2001)の体毛(ファーレンダリング)の表現力の高さに驚きました。
また、2次元のアニメーションではスタジオジブリの『ホーホケキョとなりの山田くん』(1999)が印象的です。ジブリスタジオは職場の近くにあって何度かお邪魔しましたが、となりの山田くんの作り方は単純に考えても通常の3倍以上の労力が必要です。とても手が込んでいるにも関わらず、あの緩やかなテイストになっているのがかっこいい。高畑監督の遺作になってしまいましたが、『かぐや姫の物語』(2013)も似た感じで、好きな作品です。
CGと関係ないのですが、私が好きな映画は、『うたかたの戀』(1936)、『ロシュフォールの恋人たち』(1967)、『唇からナイフ』(1966)です。ロシュフォールには、今でいう聖地巡礼に行きました。
ゲームのプログラミングでは、プレイヤーの意図を直感的に反映する必要があります。あるとき、VR空間内のヘリコプターを、コントローラで飛行制御するプログラムを開発することになりました。学生時代から自動車の運転シミュレーションなどで天才プログラマーとして有名だった同僚にお任せしました。ヘリコプターの前後、上下、左右の動きをコントローラーのボタンを割り当てるんだろうな、と思っていたら、できてきたものは全く違いました。ボタンに割り当てられていたのは、ヘリコプターのメインロータの出力と回転面の傾き、テールロータの制御でした。自由度は同じですが、考え方が全く違います。まず、ヘリコプターってどうやって飛んでるんだっけ?という原理の理解から始めなければいけませんでしたが、一旦わかると極めて直感的に操作できるようになりました。
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