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第7回 少女の頃(4)

香子が13歳の982年12月、もと左大臣の源高明(たかあきら)が69歳で亡くなり、父や伯父、祖母らが嘆き悲しんでいるのを見ます。

聞けばちょうど13年前に無実の罪で大宰府に流され、許されて京に帰ってきたものの、隠棲されていたという事でした。

話を聞く内に香子は決意します。
「私がその『源氏の君の物語』を書きます。最後は幸せに天下をお取りになられると」
天皇の皇子に産まれ、源氏になる。
香子は祖母に主人公の名前を相談します。祖母富子は従兄妹に敦慶親王という方がいて「光りの宮」と呼ばれていた事を言います。

「光るようにお美しい。光源氏と名付けましょう!」
香子はその光りの宮について何か話はないかと祖母に聞きます。すると祖母は仰天する話をしたのでした。
「そなたも十三になるからいいであろう。敦慶親王は父の妃である伊勢様と恋仲になって子供ができたのじゃよ。あの歌人の中務(なかつかさ)じゃ」

義母に恋して子供ができるー香子には衝撃的でしたが、物語の骨子とすることを思いました。(続く)

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