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第74回 プルトニウムの発見とアメリカの資金供与。

1941年2月13日、核開発でまた新発見がありました。核分裂しやすい少量のウラン235に比べて、99.3%を占めるのに核分裂しない無用の長物と思われていたウラン238でした。
しかし、バークレー校のグレン・シーボーグを中心とするグループが、勿体ないのでずっと中性子を照射し続けるとそこから、ネプチウムが分離し、更に中性子を照射するとプルトニウムを検出したのです。
このプルトニウムは核分裂の可能性があり、量産も可能そうでした。しかしこれは大戦中だったので極秘事項とされ、名称は地球から一番遠い冥王星(めいおうせい)に引っかけて「プルトニウム」と名付けたのでした。

3月、ローズベルト大統領は参戦できない代案として、武器貸与法を成立させました。314億ドルが、ダンケルクで多数の武器を失くしたイギリスへ、32億ドルがフランスへ、16億ドルが中国国民党政府へと、巨額のお金が供与されました。事実上の参戦でした。(現在もそう?)
後にはソ連にも113億ドルが拠出されました。しかしこれは貸し付けで、戦後取り立てられ、結局はアメリカの軍需産業ひいては経済を潤す事になりました。(続く)

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