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第118回 オッペンハイマーとの出会い

グローブスは、原爆開発の科学者の長を決めなければなりませんでした。自分と話ができる人格者で、そしてノーベル賞受賞者が好ましいと思いました。シカゴ大のフェルミは嫌悪するシラードと同じ職場だから敬遠しました。カリフォルニア大のローレンスが人柄が良いと聞いたので、10月にグローブスはサンフランシスコまで足を運びました。しかし、当のローレンスは今やっている放射線の研究で忙しく、いい表情をしませんでした。
「うちにも良(い)い科学者はいるよ」
昼食会でローレンスは冗談半分で、グローブスにオッペンハイマーを引き合わせました。その時、グローブスは、ぎらぎらと光る眼で話しかけてくるオッペンハイマーの事が印象に残りました。

グローブスは、帰ってからもオッペンハイマーの事が妙に印象に残っており、1週間後、何人かの科学者の候補と合わせて、ワシントンでオッペンハイマーを面接する事にしたのでした。(続く)

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