腎臓病がある人に、酸化マグネシウムは販売してもイイですか?
便秘と呼ばれる病状の程度は、人によって様々だと思います。便秘の病気(疾患)としての定義は、Rome IV(Drossman, et al.2016; PMID: 27147121)と呼ばれる基準で定められていますが、生活者がRome IVを意識して便秘を感じているわけではありませんよね。
「便秘感」、あるいは「便秘っぽさ」と呼ばれるような何かを便秘と感じて、健康状態の変化をとらえていることが一般的でしょう。
実際、毎日排便がある人の9%、週に4~6回排便がある人の30.6%で便秘を訴えていたとの報告があります(Sandler, et al.1990: PMID: 2297063)。「便秘なんだよね……」という言葉が発せられたとしても、必ずしも排便がない状態だけを意味しているわけではありません。
このような便秘感のようなものに対して、登録販売者の医薬品販売実務においては、一定の排便効果が期待でき、安全性の高い製品を優先的に考慮するかと思います。その意味で、「癖になりにくい」「非刺激性」などの文言が並ぶ酸化マグネシウムは、患者さん(お客さん)におすすめしやすい便秘薬かもしれません。
ただし、酸化マグネシウムを配合したOTCの便秘薬には、腎臓病の診断を受けた人が「相談すること」に該当しており、販売に当たっては一定の注意が必要です。この記事では、腎臓病を患っている人に対する酸化マグネシウムの販売対応を整理します。
酸化マグネシウムが便秘を改善するワケ
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