Excel VBAを使いこなすことで①
Excel VBA(Visual Basic for Applications)を使いこなすことで、Excelの作業を自動化し、効率的なデータ処理ができるようになります。
ここでは、Excel VBAの具体例として、「セルのデータを自動で集計する」簡単なマクロを作成し、順を追って説明します。
例題:データの自動集計
目的
Excelの表にあるデータを自動的に集計し、合計や平均などの結果を出力するマクロを作成します。
ステップ1:VBAエディターを開く
❶Excelを開き、「Alt + F11」キーを押してVBAエディターを開きます。
❷「挿入」から「標準モジュール」を選び、新しいモジュールを追加します。
ステップ2:コードを書く
以下のコードをVBAエディターに入力します。
このマクロは、指定した範囲の数値データを集計し、合計と平均を計算して表示します。
Sub データ集計()
Dim 集計範囲 As Range
Dim 合計 As Double
Dim 平均 As Double
' データ範囲を設定(例:A1からA10まで)
Set 集計範囲 = Range("A1:A10")
' 合計の計算
合計 = Application.WorksheetFunction.Sum(集計範囲)
' 平均の計算
平均 = Application.WorksheetFunction.Average(集計範囲)
' 結果をセルに表示(例:合計はセルB1、平均はセルB2に表示)
Range("B1").Value = "合計: " & 合計
Range("B2").Value = "平均: " & 平均
End Sub
ステップ3:コードの解説
・Dim 集計範囲 As Range:セル範囲を指定する変数を定義します。
・Dim 合計 As Double, 平均 As Double:合計と平均を格納する変数を定義します。
・Set 集計範囲 = Range("A1:A10"):集計対象のセル範囲を設定します(例ではA1からA10)。
・ Application.WorksheetFunction.Sum と Average を使用して合計と平均を計算します。
・Range("B1").Value = "合計: " & 合計:計算結果を指定したセル(例ではB1とB2)に表示します。
ステップ4:マクロを実行する
❶VBAエディターで、作成したマクロの名前(ここでは「データ集計」)をクリックし、「F5」キーを押して実行します。
❷結果がExcelシート上のB1とB2に表示されます。
応用
この基本コードに少しアレンジを加えると、条件付きで特定の値のみ集計したり、別のシートに結果を出力したりすることも可能です。
Excel VBAを実務で使い倒す技術 ↓