高輪ゲートウェイは何分で素材になったか?

その名称のセンスや、名称が決定する前での政治的なプロセスにより
ネガティブセンチメント街道まっしぐらにバズった高輪ゲートウェイ。

自分の身内の場合、職業柄なのか、山手線のディスプレイ表示どうすんだ..的なUI観点での懸念を指摘される事が多かったような。

https://twitter.com/makotopic/status/1069845183171153920


そんな中、一夜明けて改めてタイムラインを眺めた時に、
さすがのTwitter民はこれをネタにハイクオリティなアートを
創出されていまして

https://twitter.com/kurage60/status/1069930281958686721


いやはや流石だなぁ、と眺めていたのですが
この手のアートを作る方々は、ニュースを見てから一体
どれくらいの時間でこれを作られるのか?気になったので
調べてみました。


1. 発信源となるニュースを発見する
盛り上がりの起点となったニュースがいつ投稿されたか?を
調べるのですが、このニュースが世に出たのは12/4(火)。
何時に出たニュースが最速だったか?を掘ってみると
どうやらこのニュースが一番だったようです。
(14:09に投稿)

https://twitter.com/news24ntv/status/1069821002060713984

News24の公式アカウントからの発信ですね。これが同日の
14:03に発信された内容です。ちなみにこれはTotalで
約2,400RTsを獲得していました。ややバズですね。

次にニュース発表後から30分くらいは
それらのニュースに関する感想が多く集まる結果に。
その多くは「ダサい」「昭和のセンスや」「長い」などですね。


そしてそれからさらに約30分後、ひとつ名称いじりに該当する投稿がなされます。

https://twitter.com/musette2020/status/1069828393468739585

ウェイウェイ言うとりますけども、と言う感じの内容ですね。

そしてニュース投稿からわずか57分。1時間かからず
高輪ゲートウェイをネタにする壮大なアートが世に送り出されました。

https://twitter.com/seibu271_rs/status/1069833758252052480

誤字脱字がある内容とはいえ、1時間以内に制作されたアートとしては
非常に高いクオリティで、これは約6,700RTs、11,000Likesと
バズと称して遜色のない実績を残すことが出来たのです。

ニュース・トレンドを元に画像を作り
世に送り出す事でそれが「リアルタイムUGC(User Generated Contents)」
に分類されるか?の境界線は、この57分、というのが割と
目指すべき目標と言えるのではないか、と思います。


<余談>強いエンゲージメントを生むリアルタイムUGC
今回のケースに限らず、リアルタイムにコンテンツを生成し
世に出す、という手法はTwitter上でエンゲージメントを生みやすい手法であると言えるでしょう。

なぜなら、Twitterには世の中のトレンド/コンテンツをリアルタイムに楽しみ
会話し合う事をやりがいとする、「実況垢」というクラスタが
様々なカテゴリに存在するからです。

毎晩ドラマの感想をリアルタイムに投稿する「ドラマ実況垢」
イベントの臨場感を即座に世に広げる「イベント実況垢」
試合の模様を忠実に、解説付きでお送りする「サッカーW杯実況垢」

などなど。この実況垢にとって
自分の言いたい事、共感してもらいたいメッセージを含有する
画像付きのツイートというのは貴重な投稿用素材になるのです。


このクラスタや、クラスタのインサイトを巧妙に活用した事例が
2018年最もヒットしたドラマである「おっさんずラブ」です。

https://twitter.com/totorikg/status/990241125712543744

上記ツイートはドラマの放送中(第2話)に投稿された内容だが
字幕付のドラマシーンの投稿のみで何と20,000RTsを獲得しています。
このようなツイートはこれのみでなく、複数のドラマ放送中のツイートが
20,000以上のRTsを獲得し、結果おっさんずラブの魅力である
パワーワードやコミカルな演出がソーシャル上で話題になったのである。


コンテンツを提供する側も、それを受けてネタにする職人側も、
Twitterというプラットフォームにおいては、リアルタイムなシェアを担保する設計/フレームワークを用意できるか?は重要なポイントである、といえよう。

そしてそれを掌握し、運用できる人材というのは市場的なニーズも
高そうだし、誇るべきクリエイターのタレントのひとつになってくるんじゃなかろうか?と考えていたりするのである。








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