見出し画像

”体力”が必要になった話①

あらゆる運動から目を背けてきた。
だってほぼほぼ座るか寝るか。
歩く時は車に乗る時か冷蔵庫にビールを取りに行く時だけだ。
そんなアラフォーに体力が必要になった話。


なぜ”体力”が必要になったのか

「獅子舞のPR動画、撮らない?」
「撮る撮る!」
とんでもなくカジュアルなやり取りの中、この一言で体力が必要になった。
この獅子舞、埼玉県の文化財指定を受けている歴史のあるもので、毎年8月に飯能市は下名栗にある諏訪神社で奉納されている。よく知られているお笑い芸人の獅子舞とは違い、コロナ禍以前は国や市町村などにお呼ばれして舞うほど見応えのあるものである。
朝から夕方まで舞う獅子舞は計6演目(芝というらしい)に分かれているものの、一番長いものは1演目2時間ある。
ということは、エアコンも扇風機もビールもない中で1日中カメラを複数台回すのだ。
これは間違いなく”体力”が必要だ!

私の運動歴

そんな私の運動歴を振り返ってみよう。
両親の運動神経はよく、兄弟もミニバス全国優勝経験など遺伝子レベルでは良いと思う。
小学校までは運動するほうだったと思う。
幼稚園から水泳を始め、小学校6年生まで習っていた。
小学校の部活でバドミントン部と陸上部に所属していた覚えがある。
しかし昔からマラソンが大変苦手で、マラソン大会にまつわる記憶は高校生まで全て地獄である。
多分全ての運動の良い記憶がマラソン大会の地獄で上塗りされたおかげで、
中学校からは文化部に所属するようになった。地理歴史研究部、技術部。
高校に上がると1年だけ演劇部に所属した。これは良い勘違いのおかげで運動する楽しさを思い出した。
演劇部は文化部の皮を被った運動部である。
割れた腹筋は証拠として写真を撮っておくべきであった。
今後一生涯割れないだろう。これが私の最後の運動歴である。
高校2年生でワーカーホリックと化し、すべての思春期イベントをスキップした。

飽き性+献身性=自分のための事は長続きしない

そんなわけで私に体力はない。
先日行った整体でも「筋肉がなさすぎて頭を支えられてないので肩が凝る」と言われたし、めまいが起きてMRIに入った時も「運動不足ですね」とお医者さんにお墨付きをもらうレベルだ。
もちろん今までなんの努力もしなかった訳ではない。
20代ではスノボにハマり、体幹を鍛えるための体力をつけるためにマダム御用達ジムに行っていたし、30代ではプールなら昔取った杵柄で続くのでは、とプール付きジムに通っていた。
コロナ禍で自粛が求められた際には、当時品薄で入手が抽選だったリングフィットアドベンチャーをなんとか手に入れたいと思い
毎日抽選サイトをめぐり、当選した際にはなんと自宅から1時間ちょっとかけて渋谷のNintendo TOKYOまで取りに行った。
しかし飽き性と自分のために何かを続けることができない性格のため長続きはしなかった。

真夏、神社、屋外…何も起こらないわけはなく…

令和になってからというもの酷暑が続く。
体力0アラフォーが炎天下のなかカメラを持って1日中屋外にいると考えられるのはバッドエンディングのみだ。
もちろんバッドエンディングも分岐がある。
救急車エンドなのか、ぶっ倒れたエンドなのか、はたまた次の人生にご期待くださいエンドなのか…
もうアラフォー、されどまだアラフォー。
まだまだ人生楽しみがある。
というか起業したばっかりなんだからそんな幸先悪いスタート切りたくない。
そんな妄想が捗る中、私の中の大佐がcallしてくる。
「スネーク!Fit Boxingも買ってあるはずだ!お前のSwitchを確認するんだ!」

大塚明夫…お前だけが頼りだ…!

そうだった!
私の買って満足シリーズの中にFit Boxing2があった!
声優さんのお名前が覚えられない中、唯一自信を持って言える声優さんである大塚明夫さんがトレーナーの声で選べるFit Boxing2を持っていたじゃないか!
大急ぎでSwitchを探すもどこにもない。ようやく見つけたSwitchは電池が切れていてすぐには使えなかった。
はやる気持ちを抑え、次の日電源を入れる。

「待たせたな」

そんな声が聞こえる気がする。
えっ…ベルナルド…?誰…?
贅沢な名だね!お前は今日からスネークだ!

私と大塚明夫の夏が始まる。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?