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2024年4月1日

新年度だ
タイムラインには新大学生や新社会人、新しい部署になった人が溢れている
父の会社でも入社式があったと聞いた
わたしは、きょうも無職である

遠出をした
遠出といっても車で行ける距離のため、初めて自分の運転で行った
そこに行くには山を越えなくちゃならない
これまではずっと山道が怖くて運転することを避けていたのだけど、
隣に乗ってくれる友人を確保したので、運転できた

急なカーブや霧、長い下り坂など、普段の道では遭遇しない状況にぶち当たった
なんなら途中土砂降りにも遭った
ワイパーをいつもより多めに動かして、運転をした

ひとりでいけたわけじゃない
でも、確かに目的地には着いたし無事帰宅もできたこれは、無職のわたしの新たな第一歩である
かもしれない

帰宅してから自宅の敷地内でぶつけたけど
それでも無事に帰ってきたから、よかったのだ
よかった、ということにする


2年前は家から出られなかった私が
自分の意思で外に出たいと言い、
2年前には運転できなかった私が
山道を含む片道2時間を往復運転できた

社会には復帰できていない
でもたしかに、少しずつだが、前には進んでいる
前に進んでいることを、わたしは忘れちゃいけない

とはいえ大いに焦りはあり、それは消えないので
いまは週1で働けるバイト先を探している
週1がいまのわたしの限界値だと思う
それでも働き始めたら、少しは安心できると思う

自分の力で生きられるようになりたい
自分で生計を立てていきたい
生活を回していきたい

そのためにも遠出ができたのは大きい
大きいことだったと、言い聞かせている

運転は、つくづく慣れるしかない、と感じる
わたしはやりながら慣れていくことが苦手だ
もっというと、できない状態なのに取り組まなくちゃいけないのがとても苦手だ
勉強もそうで、早く「できない状態」から脱したい一心で取り組んでいた
勉強なら、そうやってひとりでトライアンドエラーを繰り返していれば「できない状態」が人目につかない

でも、車はそうはいかない
公道に出なくちゃいけない。他のドライバーと一緒に道を走らなくちゃいけない。自分の挙動がいやでも他人の目に触れるし影響を与える。
社会もそうだった。

短い社会人生活、できない状態で、それでも働かなくてはいけなかった
それがものすごく苦痛だった
でもこれから、新たな職に就いたら、また「できない状態」から始めなくてはならない
その状態で働く時期があることは確定している

わたしがしなくてはいけないのは、
「できない状態」を脱するのではなく、
その状態に負い目を感じすぎないこと、
かもしれない

運転がそれを教えてくれたように思う
初心者マークをつけて走れば、周りの車がかなり配慮してくれる
これを免罪符として、自信がないなりに走ることができている
そうやって経験を積んでいくなかで、いまでは以前できなかった駐車が難なくできるようになった

仕事の場でも、「新人」や「研修中」という免罪符がもらえる
もらえているうちに、たくさん回数をこなすしかない
こなすしか、ないのだ


今日は遠くまで運転ができた
運転ができるようになっているのだから、
社会に出ても「できない状態」から脱することはきっとできるはずだ

自分の考え方のせいで自分の道を縛ってしまうことは、したくない

前に進んでいきたい

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