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さよなら、チル。

アップルミュージックを利用している。もはや依存していると言い換えても良い。
音楽のサブスクリプションって…なんかこえーよwと思っていた時代が私にもありましたが、今ではサブスク入ってないなんて考えられないです。
とにかく、定額で膨大な音楽に即アクセス出来るというのは、好きなバンドの新譜を入荷をしないようなCDショップがある片田舎に住んでる身としても、大変ありがたいものなのだ。

アップルミュージックには「プレイリスト」という機能がある。
様々な音楽をひとつのくくりにしてコンパイルしているものだ。例えば「今週のヒットソング」「邦楽ロックおすすめ」なんていうふうに。

その中に「アコースティック・チル」というプレイリストがある。
アップルミュージックの運営さんが制作しているプレイリストだ。週に一度楽曲の更新が行われ、「アコースティックでチル」な曲をいつでも新鮮に楽しむことが出来る。

永らくそのプレイリストを愛聴していたのだが、数ヶ月前に変革が起きた。
そのプレイリストの中に邦楽が入り込んできたのだ。

ずっと「アコースティック・チル」はすべて洋楽で構成されていた。
個人的に、洋楽と邦楽では聴くときの気持ちが違う。邦楽だとどうしても言葉が強く響いてしまうというのが大きいだろう。それにあまり言いたくはないけれど、苦手なアーティストが入り込んできてもいる。
例えばフランス料理をワイン傾けながら上品に食べている時に「こちらイナゴの佃煮でございます」と持ってこられても困るというものなのだ。

これには憤慨した。
洋楽で構成されたアコースティック・チルをゆらりと聴いて、好きな楽曲があればそれを自分のライブラリに加える…つまり新しい音楽の開拓に大変重宝していたのである。本当に、良い選曲だったから。

憤慨をどうぶつけていいか分からず、アップルミュージックにメールすることにした。

これこれこうで、大変残念です、と。
アコースティック・チルというプレイリストはとてもいいので邦楽を入れたいのであれば、アコースティック・チル(洋楽)、アコースティック・チル(邦楽)というふうに棲み分けをしてくれないか、と。

返事は、いまだにない。きっとこないだろう。

プレイリスト「アコースティック・チル」は今も変わらず、洋楽と邦楽が織り混ざったままだ。

似たプレイリストを、ずっと探している。
これは良いなと思っても、やはり違う。
そんなことを、今日も繰り返している。

ねぇ、洋楽だけが入った「アコースティック・チル」よ。
ぼくは君のことが大好きだったよ。でも高校を卒業した途端髪を明るく染め、バイクの免許を取るイキり陽キャみたいになっちまったね。
君はそのことをとても楽しんでいるし、周りのみんなもちやほやと持て囃すのだろうけど。
それでもぼくはあのころの君を思い出すよ。
教室に吹く爽やかな風に黒髪をなびかせていた君を思い出すよ。

さようなら。
大好きだった「アコースティック・チル」。

こんな駄文をいつも読んでくださり、ほんとうにありがとうございます…! ご支援していただいた貴重なお金は、音源制作などの制作活動に必要な機材の購入費に充てたり、様々な知識を深めるためのものに使用させて頂きたいと考えています、よ!