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苗場の風を想像しながら

あえて書かなくても多くの方がご存知であろうが、「フジロック・フェスティバル」という日本最大級の夏フェスの模様が、一部ではあるがyoutubeにてライブ配信された。というかされている。チャンネルが2つあり、一部とはいえじゅうぶんに満足感のある配信だと思う。

こんなふうな夏フェスの映像配信についての賛否は、分かれると思う。
配信がない、その場だけのものだからやれるパフォーマンスというのがあるだろうし、それだから伝説になるし、それだから意味がある。それを配信だなんて、なにを無粋なとお怒りの方もきっとおられるだろう。
でも、やはり誰しもが新潟の山の方まで行けるとは限らない。死ぬほど生きたくても、身体的理由等で行けないこともあるだろう。経済的にとかも。
音楽はもっともっと若い世代であるとか、色んな層に向けて開かれたものであってほしいと思っているから、ぼくは大賛成なのだけど。
というか、そんな難しいことを考えなくても、好きなバンドを観られるのは単純に嬉しい。ありがたい。

自宅のPS4を立ち上げ、youtubeのアプリを開き、配信ページにアクセスすると、もうそこに苗場が現れた。あっという間だった。計ってないけど多分、一分以内だろう。スマホで観るとしたらもっと早く観られるはず。
す、すごい。

ぼくはそこまで洋楽に詳しくないから、ひとまずリアルタイムではストレイテナーとサカナクションのアクトを観た。(モンパチとjizueもチラチラ観た)
実際に始まるまで「え、ほんとにライブ観れんの…?」と半信半疑だったけど、ちゃんと始まったし、ちゃんと観ることが出来た。
いつも使用している居間のテレビに、現在進行系のフジロックの様子が映っている。ものすごい違和感。え、ほんとにいいの?みたいな。

ストレイテナー、サカナクション。
どちらも素晴らしいアクトだった。フジロックのステージに立つというのはバンドにとってひとつのステータスだと思うから、嬉しいんだろうな。その嬉しさや緊張感が演奏や歌にいい影響を与えてるんだとも思う。

ストレイテナーはレッドマーキーという半屋内みたいなステージだったから分かりにくかったけど、サカナクションがライブをしたグリーンステージの映像は、観客の多さや近辺の山々、空と雲までもが見え、圧巻だった。こんなところで自分たちの音楽が鳴り響くというのは、ものすごい快感なのではないか、と想像する。その感覚はどんなに言葉にされても、あの場に立った人間にしか分からないだろうな。そして、客としてあの場に居なくては、ほんとうの意味では伝わってないんだろう。

苗場の会場を吹き抜ける風や、刺す陽射し、土埃の匂いや、雨の気配。知らない人たちが同じ音楽に体を揺らしている光景。
そんな、視覚と聴覚だけでは触れられないものを想像して、音楽を聴く。
それはそれで、とても有意義で、贅沢な時間だった。

フジロックには行ったことがないし、これからも行く日があるのかは自分でも謎だけど、行くとしたら、全日程楽しめるようなスケジュールで行きたいな。ただただ音楽に酔うだけの三日間だなんて、最高じゃないですか。

今日の放送では、ハンバートハンバートを観られたらいいな。仕事だから難しいかもだけど、こっそり観ようかしら。こっそりね。

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