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ゆゆゆ、ゆーえすえー。

ひと月かふた月前くらいから、近所のよく行くスーパーで「ゆー!えす!えー!ゆゆゆゆー!えす!えー!」とやたらと連呼されるだっせぇ曲が(褒めてる)流れているなぁと思っていた。
いつ行っても僕が入店したのを合図にしたんかってくらい毎回流れてくるので、だんだん腹が立って来た。
なんなんだこの曲は。こんな曲が流行ってんのか。何がおもろいんや。相変わらず流行りの音楽なんてのは馬鹿しか聴いてねぇんだな…(クソ暴言)。

なんて思っていたら、どうやらその曲は90年代からゼロ年代に活躍したDA PUMPというグループの曲だということがわかった。
え、うそだろ。あのDA PUMPの曲なんか。なんでや。なんで今さらDA PUMPが再燃するんや…。
と思っていたのもつかの間。音楽番組やバラエティ番組に多く出演し、DA PUMPはあっという間に市民権を取り戻していった(アメトーークの踊りたくない芸人、最高でしたね。笑)。

誰が歌っているのかというのが明確になったからか、あんなに腹を立たせながら聴いていただっせぇ曲(褒めてる)を聴いても微笑ましく思えるようになった。「ゆー!えす!えー!ゆゆゆゆー!えす!えー!」と口ずさみながら買い物するようにもなった。慣れとは恐ろしいものである。
先の言い方をあえて使うなら、僕も「馬鹿」のひとりになったわけだ。なってみるとなかなかどうして、心地良いものなのですよね、馬鹿って。

ここ最近の音楽シーンを見ていると、「続ける」というのが大きな意味を持つようになったな、と感じている。
10年以上前からその才能を評価されてはいたものの、いまいちブレイク出来てなかったアーティストらがここへ来て頭角を現して来ている。DA PUMP(というかISSAが偉い)もそうだし、三浦大知もそう。挙げるとファンから怒られそうだけど、エレカシなんかも最近やっと評価が追いついてきた気がする。

コツコツと地道に仕事と向き合ってきた結果がそうやって実るのは特別ファンじゃなくとも嬉しいものだ。そうして「もっと評価されるべき」と長年いわれているものが、正当に高い評価を多くの世代から得られるような世界になったらいいな。アーティストやバンドの場合、チケットが取れなくなって困ったりもするけれど。笑

なんかここまで読み返すとDA PUMPに対してあんまり良い風に言ってない気がするな…。そんなことはないんですよ。「if...」が当時とても好きで、「マイ・ベスト」なんていうクソダサいタイトルを冠したカセットテープに収録したりしてた。特にKENのラップが凄い好きだった。いい声でしたよね、KEN。ISSAにはビジュアル的に絶対になれないけれど、KENのラップみたいなかっこよさには素直に憧れたものだ。

ただ、もっさりとしていた学生時代の僕にはイケイケ過ぎたのだ。
主にフォークソングばかりを聴いていた僕にはDA PUMPやヒップホップ、R&Bなんていう音楽は、クラスの中心人物達が制服のズボンをギリギリまで下げ、香水をぷんぷんと匂わせながら文化祭でハジケてる、みたいな感じがして聴くのが少し億劫だったのだ。分かってくれ。
そういう意味では、「U.S.A」という曲は距離感が僕みたいな人間にも近くなった気がする。不良なんだけど、笑いながら一緒に購買部にパン買いに行ってくれるような親近感がある(何故か学生時代をイメージに出してしまうな。笑)。


「信じていれば夢は叶う」とかそういう反吐が出るような言葉は全く信用してないけど、「続けることの大切さ」は信用してもいいかな、と思う。信じているからこそ続けられるんだけどね。でも、ただぼんやりと信じているだけでは駄目なのだ。

そんなことを、教えてもらった気がする。
「ゆゆゆゆー!えす!えー!」に。

こんな駄文をいつも読んでくださり、ほんとうにありがとうございます…! ご支援していただいた貴重なお金は、音源制作などの制作活動に必要な機材の購入費に充てたり、様々な知識を深めるためのものに使用させて頂きたいと考えています、よ!