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空道という新たな道

高校生のとき、ただただ空を眺めていた。
本当に眺めていただけである。1日に8時間くらいただただ眺めた。

これを空の道「空道」と名づけたい。
そらどうである。空道(くうどう)という武術が存在するがそれはそれである。以下、空道は「そらどう」と呼ぶ。

空道はまず、高い場所を探すところから始まる。
それは山であっても良いし、街中の少し高いマンションの屋上でも良い。
次に、遮るものが無いことである。上を見ながら歩くと空を歩いている感じになれる、それが最高の場所である。

さあここまで来たら後はただただ「眺める」だけである。
姿勢も自由だ。地面に座っても良いし、パイプ椅子に座っても良い。寝転がるなんてのも最高だ。

持ち物についてだが、携帯電話は控えよう。
家に置いてくるか捨てるして空道に臨もう。
持っていくものはお気に入り、或いは読みかけの本一冊だけである。
面白い空が来なそうだったら少し休憩のつもりで読もう。

オレが空道で出会った中で一番すごかったのは、
朝焼け時、頭上で晴れた空と雨雲で空が真っ二つに割れ、晴れた方は紺色、エメラルド、オレンジのグラデーションで、雨雲の方は白色、灰色、黒色のグラデーション、サラサラと霧雨が降っていて、虹が2本出ていた。そんな中、オレの頭上スレスレを黒い鳥が2羽飛んで行った。
「今日世界最後の日だよ」と言われても疑わないほどすごい空だった。

他にも、入道雲が育っていく過程なんかもすごく面白い。
夜は運が良ければUFOを見ることができる(2回くらい明らかにおかしい動きをした何かを見た)

空道。
金もかからずにできる最高の趣味だと思うのだけれど、どうだろうか。


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