軽率に書いた小説

ピッチャーと聞いてビールしか浮かばない私は、致命的にスポーツ観戦にむいていないのだろう。
惰性で流しているテレビでは、全く興味のない野球やサッカーの国際試合を特集している。
とりあえず、テレビをYouTubeに替えて、家事をしようと立ち上がる。が、適当につけたYouTubeが殊の外おもしろい。
私はまた、テレビの前に戻る。
そろそろ夫が帰ってくる時間だが、私が体調が悪く休んでいることは知らない。知ろうともしない。なら、こちらも伝える必要はない。
伝える必要がないなら、夫にいつもどおりの生活をさせなければ、とテレビを夕方のニュースに戻す。
今日の晩ご飯は、他人丼にしよう。他意はない。冷蔵庫の野菜を見て、副菜はおひたしと、キュウリの塩昆布ポン酢漬けにして、お味噌汁は白菜とえのきにしよう。

おなかが空いてきた。もう、小説など書かず、私はキッチンに向かおう。
おなか空いた、ママ今日の晩ご飯は?と言う子供の声に勇気をもらって。

あ、食べた後の食器は水でざっと流してシンクに置いてね、と子供たちに伝えてテレビを見ながら泥のように眠る。

夫?遅く帰ってきて、値引きの寿司食べてたらしいことを翌日の朝のテーブルで知る。

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