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の、ついでに美術館【蔵王の老舗旅館が運営する美術館①】

成人式で挨拶の、ついでに美術館へ行ってきた。

普段から落語家として、全国さまざまな場所へ行く。交通費もいただけるので、そのついでにいろんな場所に行けるというのが、落語家としての特権なのだ。嬉しいね。
というわけで、今回は成人式(今は二十歳を祝う会と言うらしい)の挨拶の依頼があり、地元山形に来た。山形では、お盆で上京している人たちも帰りやすいということで夏に成人式を行うらしい。

朝が早いため、前乗りした僕は今回は美術館へ行こうと決めていた。もともと美術館にはよく行っていたのだが、基本的には都内で気になる展示がある時だけ。そういえば、地元の美術館には行ったことなかったな。そうだ、山形の美術館へ行こう!と決めたのだった。

そうなると、やっぱりまずは山形美術館だろう。

山形美術館(ホームページより)

僕は事前に計画などしない。こういうのは、計画などいらないのだ。弾丸である。それが楽しいのだ。一応、ホームページで検索してみよう。東京から山形へ向かう新幹線で調べてみた。



その日は月曜でお休みでした。


さっそくつまづいたが、こういうのが楽しいのだ。トラブル?上等である。他にも検索すると、山形県立博物館が出てきた。本来の目的と違うがまあここでもいいか。検索してみよう。


まあまあまあ、そんな日もあるぜ。

ここで断念したっていいのだが、せっかく早めの新幹線で来てるのだ。もうどこでもいいから行きたい!車の運転もできない僕が自力でなんとか辿り着ける。そして今日やっている美術館を探した結果、ようやく見つかった。

歴史と文化の美術館 わらべの里(ホームページより)

どこでしょうか、ここは、、、
全く知らないところを見つけました。

場所は山形の観光地として有名な蔵王。

普通は温泉だったり、スキーや樹氷を目当てに行く場所なのだろうが、そうではない。
今回は美術館だ。
んー、蔵王なら温泉に行こうかな。いやいや、美術館へ行くと決めたじゃないか!
腹も減ってきたし、暑いしやめようか。だめだ!行くぞ!
僕の中の小さな葛藤が収まった頃には新幹線は山形に着いていた。そこからバスに飛び乗ったのだ。

山形駅からバスに乗り30分。

僕以外は、明らかに観光客。というか、東京から山形まで来て、さらにバスで30分はさすがにこたえる。まあでも、落語家の場合はこの時間は稽古にあてる。明日の成人式の挨拶は何を話そうかと、そんなことを考える。どんどん山道をバスが登っていく。最寄りの停車場である「童子平」に着いた。終点の蔵王に向かう人たちだらけなので、僕以外は誰も降りない。少し不安になる。
去っていくバス。
そして反対の道。

けっこう不安になる。

バスは1時間に一本。
まあ、これくらいは予想通りです。

そこから歩いて3分。ようやく着きました。

大きな駐車場を通り過ぎて受付をする。親切そうなお姉さんが対応してくれた。

「ご案内します」

心温まる山形弁のイントネーションで言ってくれて、安心させられる。建物の中に入るやいなや、照明をパチパチつけ始め、暗かった施設が明るくなっていく。

どうやら今日は貸し切りのようだ。


電気をつけ終わると、お姉さんからタブレットを渡された。
「展示物の番号を押してもらえると、展示物の紹介動画が再生されますので、よろしければこちらをご覧ください」

イヤホンガイドみたいなのがあるのか。こんなのは初めてである。有り難いな。
そして、この美術館は5つの建物があり、そこを回っていくのだった。

ようやくこの美術館を巡ることになるのだが、びっくりするぐらい素敵な場所であった!!

②につづく、、、

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