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9. 思いつきをサービスにする

コンサルが始まって、まだ間もない頃。

つぐさんが、サービスの作り方について、わたしに話をしてくれました。

今振り返ると、それが、彼が教えてくれた、自分を看板にしてビジネスをするやり方の、最初の一歩になります。


それはどんなものだったのかというと、ふと思いついたアイディアを、実際のサービスにしてみる、というもの。


それを聴いたわたしは、一瞬、キョトンとしてしまいました。

そんな軽い感じで、サービスを作っちゃって、いいの?


でも、つぐさんの話しぶりは、いたって真面目で、どうやら冗談ではなさそう。

そして、彼もそんな風にして、自分のサービスを作っているというのです。



思いついたアイディアを、サービスにしてみる。

これは、それまでのわたしは、考えつきもしない発想でした。

なぜなら、それまでのわたしにとってサービスとは、長年磨いてきたスキルを、周囲に認めれらる常識的な形で出すべきものだったからです。


それが、感覚でサービスを作ってしまうなんて。

その斬新さに驚き、同時に、とても心もとない感覚を覚えました。

常識的な、誰もに受け入れられる状態であることがとても大事だったわたしにとって、その枠から飛び出てしまうことが、なんとも心細かったのです。



でも・・・。

でも、それって、なんだか面白そう。

もし、思いつきでサービスを作るとしたら、どんなサービスができるだろう?


そんな風に、むくむくと好奇心が湧きだしたわたしの様子を見て、つぐさんが一言、付け加えてくれました。


100人のうち1人に、届けばいいんだよ。



100人のうち1人に、届けばいい。

それを聴いたわたしの心は、とても軽くなりました。

万人受けする必要はなくて、100人のうちたった1人に響くような、サービスで、いいんだ。


それで、ふと、わたしの中に思い浮かんできたアイディアがありました。

それは、神社で受け取ったメッセージをお伝えするセッションを、サービスにするというもの。

以前からわたしは、神社で受け取るメッセージを、自分の指針を示してくれるものとしてとてもありがたく受け取っていました。

それを、サービスにしてみたら、きっとそれで喜んでくれる人が、いるんじゃないかなぁと思ったのです。


それまでのわたしだったら、絶対にサービスにするなんて考えられないアイディア。

そもそも、怪しいにも程がある。

でも、こんなサービスを作ってもいいのなら、やってみたいな。


そこで。

つぐさんに、神社セッションというサービスを思いついたことを、言ってみました。

すると、今度はつぐさんの方が、一瞬キョトンとした顔をしたのを覚えています。笑


でもすぐに、いいと思うよ、と、わたしのアイディアを肯定してくれました。



サービス内容が決まったら、次は値段です。

値段をどうしようか、尋ねてみると、こんな答えが返ってきました。

欲しい値段を、つけたらいいよ。

この返答にも、びっくりしてしまったわたし。

でも、彼がなんの強制も方向づけもなく、ただただわたしの意思を尊重して委ねてくれているスタンスを感じることで、安心して自分の感覚に集中してみることにしました。


神社セッションというサービスで、いくら欲しいかな。

すると、パッと思い浮かんだ値段が、3万円。


当時のわたしからすると、びっくりするような値段です。

でも、つぐさんに伝えると、それでやってみるといいと頷いてくれました。


そして、神社セッションという、今までのわたしからは異色のセッションを、恐る恐る出してみたのです。

すると・・・

すぐに2件のお申込みが、入りました。

こんなセッションを、待っていました、と言わんばかりに。

しかも、おひとりは関西以外からはるばる、セッションのために来てくださいました。

そして、お二人ともとても喜んで、帰っていってくださったのです。


それからというもの、この神社セッションは、必要としている人がその時々で受けてくださるメニューとなりました。


*****


思いつきのアイディアを形にすること、そして、欲しい値段をつけること。

それまで考えもしなかったやり方をやってみることで、今まで見たことがなかった世界が目の前にひらけたような気がしました。


こんな風に、つぐさんから最初に教わったビジネスの第一歩は、仕事って楽しみながらやっていけばいいんだ、という軽やかな印象をわたしに残してくれました。


それから、わたしはそんな風に、思いついたアイディアを元に色々なサービスを作っていく事になりますが、今振り返ると、ここからお金の流れ方が変わっていったなぁと思います。

それに伴って、見える景色も感覚も、大きく変化していくことになります。



◆課題
ふと思いついたアイディアを、サービスにしてみよう。
多くの人に求められなくていいから、誰かたった一人に届くようなサービス。
そのサービスに、妥当な値段ではなく、自分が欲しいと思う値段をつけてみよう。


つづく。


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