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漢詩は現代の洋楽っぽい。-枕草子「香炉峰の雪」を読んで-

今朝、どころどころにうっすら積もった雪を見ていたら、
「雪のむらむら消えのこりたるここちして、いとみぐるしく」
と清少納言姉さんが書いていた事を思い出してしまった。

清少納言姉さんの雪エピソードは色々あるが、有名どころと言ったらやはり「香炉峰の雪」だろう。
中宮定子の、白居易の漢詩についてのちょっと捻った問題に対して、清少納言姉さんが当意即妙に応えたというあれである。

そこでふと思った。
当時の漢詩というのは、現代の私たちにとっての洋楽と似たようなものかもしれない。

ただ、ストリーミングサービスが当たり前になる前、15年ほど前のイメージである。

当時は洋楽を聴くのに、CDを買うか、違法サイトでダウンロードする以外はせいぜいyoutubeぐらいしかなかった(youtubeも著作権を無視されたものが多かったが)。
youtubeだって、PVがあるメイン曲以外はなかなか探しにくかったものだ。

平安時代も、上位貴族や漢学者のお家には、漢詩の写本(=現代で言うところの洋楽のCD)が豊富にあったので、その子供達は漢詩を楽しむ(嗜む)ことができたのだろう。

思い返すと、15年前は私の周りではTaylor SwiftやLady Gagaが大人気だった。

ゆえに、
「She wears short skirts...」と口ずさめば
「I wear T-shirts」と返ってきたし
「why are my teardrops on my guitar?」と聞けば
「She is the reason!!!」と返ってきた。
(すみません、2番目の会話はしたことない気がします。が、間違いなく聞けばこう返ってきた)

他にもGagaのPVの真似して遊んでいたし、感覚としては当時とあまり変わらないのかも?

定子様が出したお題は白居易だから、そうだなぁ。ビリージョエルあたりだろうか?

定子様「小納言、私ここから抜け出したら映画スターにだってなれる気がするのよ」
清少納言「ピアノお持ちしましょうか?」

などなど楽しい妄想を重ねた朝でした。

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