サイドノック式シャープペンが好きで入社したら廃番になった話【#忘れられない一本 03】というタイトルのとんでもない文を読んだ。 あえて記事でもnoteでも投稿でもなく文と呼ばせてもらいたい。無論敬意を込めて。 何かがこもっている文というものは人を動かす。ただし人生を変えるとか、そういった大層なことは無い。手元の何かを少しどうにかするくらいの、蝶の羽ばたきにも似た小さな後押しでしかない。 しかしこうして動かされた者がここに一人確実にいることは、上に挙げた文に確かに
高校の時に、初めてプラモデルのモーターライズキットを買った。 何の事か分からない人もいることだろう。ただ、難しい言葉は入っていないので何となくの類推でも十分意味は分かる。要は最初からモーターで動くような仕組みが組みあがるようにしてあるプラモデルだ。 そのキットは表題の通り、ジェットモグラだ。 ジェットモグラと言えば、英国で作られた特撮人形劇『サンダーバード』に登場する救助メカのひとつだ。 戦車のようなクローラーを装備した落ち着いた金属色の車体部の上に、鮮やか
最近、墓標が増えたなと思う。 墓標が点在しているな、と思う。 他の国については詳しく調べていないから、偉そうな事は言えない。まして知ったかぶりをするようなタマでもない。 ただ、こと日本においては。少なくとも私の周りにおいては。ひたひたと不気味に、しかし確実にそれは進行している。 現実の墓碑と反比例するように、その墓標は確かにその数を増やしている。 最初に墓標を見たのはいつだったか。もう数年は前になるか。ただそれは最初『抜け殻』だったはずなのだ。 親し
虚しさと言うと何だろうか。 如何にして虚しさを感じるだろうか。 「努力が徒労に終わった」 「信仰が幻想だった」 「恋が砕けた」 訊ねれば人の数だけ答えは出てくるだろう。 だがあえて私は言いたい。 虚しさとは称賛だ。 それも空虚な称賛こそ最も深い虚しさだ。 実例を上げるならば、こんな糞のような文章を私が今書いている原因だ。 noteというこのサービスに登録していることすら忘れ数年ぶりに利用しようとした瞬間 『noteを使い始めて○年!』 などと声を掛けられた私だ。 今これまで