電験二種雑感 海底電力ケーブルって大変なんだな(小並感)
CVケーブルの静電容量について今更勉強してたんですが。
要するに
絶縁ケーブル(導体)
↓
空気(誘電体)
↓
大地(導体)
ていう感じで、誘電体を導体でサンドイッチしてるから全体でコンデンサになってるってことですよね?
だもんで、電圧が常に変化する交流の場合、いつもこのコンデンサを充電しようとする電流が流れる(要するに常に漏電っぽくなる)ってことです。
更にこの疑似コンデンサは理想的なコンデンサとは言い難く、抵抗分もくっついてくる。というわけです。
それでまぁ思ったんですが。ケーブルは比較的高いところにあるから静電容量も小さいかなっておもうんですよ。
だって$${C=\frac{S\varepsilon}{d}}$$ なんで。大地とケーブルの距離dが離れてればその分容量は小さくなりますよね。しかもまぁ真空の誘電率が$${8.8×10^{-14}}$$で、空気の比誘電率がほぼ1くらいなんで、結局εが$${8.8×10^{-14}}$$となり、静電容量もクソ雑魚い数字になります。
しかし海底ケーブルはどうだ。大地との距離っていうか最早大地に埋まってますから。普通に考えてd=ほぼ0になるんじゃないですかね。0.000000000001とかやばい数字になりそうです。
つーことは0とかそんな数字で割っちゃうもんだから、静電容量が無限大にならないっすか??
しかも海底ケーブルってくっそ長いから、単純に単位長さ当たりの静電容量×ケーブル長が実際の容量になることからして、めちゃくちゃデカい静電容量になりそうでは??? ってことは送電するときめちゃくちゃ無駄な電力を消費しますよね……。
気になって眠れないので調べてみると、やっぱりなってました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B4%E6%B5%81%E9%80%81%E9%9B%BB#%E4%BA%A4%E6%B5%81%E9%80%81%E9%9B%BB%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8BHVDC%E3%81%AE%E5%88%A9%E7%82%B9
どうやら海底で電力を送電する場合、直流送電にするっぽいです。
なるほど直流であればコンデンサは開放していると見なせる(電圧変化がなければ電流が流れない)ので、工事や点検で無電圧の時間を作らない限り、静電容量が無視できます。
なるほどなぁ、と思いました。
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