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ヴェストワンカップ9th 決勝戦自戦記

先日行われたヴェストワンカップ。
初めての大きなタイトル戦の決勝に残ることができました。
結果は3位。
優勝は日本プロ麻雀協会のA1リーガーで現雀竜位の真田槐(さなだ えんじゅ)プロでした。

決勝のメンツは優勝した真田プロ以外に、松本吉弘プロと下石戟プロというこれまたビッグネームに囲まれまして、協会のA1リーガー3人と最高位戦のひよっこという構図になりました。対局者はもちろん、実況・解説もとても豪華なメンツで、なかなか出来ない貴重な経験ができました。配信で5半荘も打てる機会はそんなにないので、覚えているうちに記録しておいて、何年後かに「あのときはこんなこと考えてたんだな、まだまだだなー」とか思ったりして楽しむやつをやりたいと思います。

配信はYouTubeで無料で観れるかと思いますので、観てもらえると嬉しいです。
https://www.youtube.com/live/4EUSIp_X2mI?si=_Pk7QCpEKQ_VJofq

1半荘目


東1から大物手がぶつかって真田さんの親マンのあがりで開幕。
次局、配牌でドラドラ、七対子イーシャンテン。
役牌対子があってドラドラなので、1つメンツが出来たらメンツ手にするかもしれないのと、七対子を聴牌したときに河を自然にしときたいので打9m。七対子イーシャンテンのとき、即リー候補は2種あるようにしておきたいですが、ドラドラなら即リーいける牌がなくて仮テンになっても、出あがり6400あるのでいいかなーという考えです。七対子のときどれくらい河の印象を重視するかは人によって分かれるところですが、リャンシャンテンなら聴牌するまでに時間がかかり、どうせ後から即リー候補の牌を引いてこれるので一打目は字牌などで河の印象を自然にすることを優先しがちです。あとはドラなしの場合は即リーいけない仮テン状態が寒いのと、出あがりの3200だとちょっと打点的に不満で、ツモの1飜が偉いので、出あがりしやすい河にする優先度は落ちて自分の手都合で重なりやすい牌を持ちます。

3sから横伸びしてメンツ化。メンツ手と七対子イーシャンテンを天秤にすると5pになりますが、単騎候補の3種が弱いのと5p切りは唯一の両面を払うことになるので七対子は見切る。1p切りと迷ったけど4pが1切れで發ポンできたときの最終形重視で打4pで両面固定。このあと7sが暗刻になって満貫のあがりとなりました。


次局、9s切りで聴牌取らずもあったけど即リーにしました。点棒がないときとか、マンズの部分がずれて345が見えるとかなら9s切りにしそう。今回は1手で高め満貫聴牌になる4sが2枚見えなのもちょっと後押し。
親のド級の手を含む3件リーチになるもなんとかあがれて1300

その後、なんやかんやあって2着。

2半荘目


結構置きに行く選択をしがちな自分なのですが、この日は優勝以外意味ないというところで、脳内のふとしとたま子という二人のガッツマンが
「おい!塩澤!ガッツ見せろよ!!!」
「決勝でひよってるやつ、いねーーよな??」

と語りかけてきて、弱気な自分と脳内のガッツマンたちが戦ってました。
前向きな選択がうまくいったり、それでも弱気な選択をしてしまったり。これは普段は2mあたりを切ってさすがに北1枚持って進行したいくらいの手なんですが、「オイ!ひよってんじゃねー!ガッツ見せろ!!」とガッツマンが現れてぶくぶくの北切り。けどこれはちょっとやりすぎだった。無事親リーが来て手詰まりかけました。ガッツと無謀の狭間で戦うオレ。

対面がマンズを678mでカンチャンチーをしているところ。前巡4sを対子から1枚切って浮かせ打ちをしていたところでツモ9p。ピンズの上の場況は良いとはいえ、9p切りが良かった。あんまりあがれなさそうで4sを持ちたくない、安全度の高い9p持ちたい、で4s並べてしまいました。ひよってる。

前巡の3mはピンズの上の場況良くてどれも触れず、テンパイしたときに1mとピンズのシャンポンにしたかったので対子固定の打3mとしました。で、引くドラ。対面の序盤の切り出しは速いかドラドラのタンヤオかなーだったんですが、6sが手出しでかなり怪しさを帯びてきました。4sでドラ対子固定してたら6sが違和感ありすぎる。これはビハインドの親だしソーズの下にくっつけるのキツイのでここで切るべきだった。保留マンしてしまいました、弱い。結局聴牌取りきれず親落ち。


ストレートにイーシャンテン組むなら2pですが、リャンカンとカンチャンでかなり苦しい形になる。マンズの上が雀頭になるイメージでゆったり打3p。これはなんかよかった気がする。

なんかすごくうまいこといった。けどもあがれず。3人聴牌で流局。ノーテンになった松本さんも最終手番で自分の当たり牌を掴まされてオリ。この人たちいつも聴牌してるんだけど、すごい。

ラス前、対面の仕掛けが役牌ポン、ペン7p払って4pポン。この後下家が切る9mをチーして打7sとなります。
その瞬間の思考としては
・うおー、中切って7s持ってたのか。雀頭がかなり優秀なポン材かドラドラの完全イーシャンテン系だったんだろな。点棒状況的にもトータルスコア的にも、ここの親を蹴るのはめちゃくちゃ偉いもんな、ウンウン
・それだった場合待ちは69sか58s。自分が聴牌してリーチしたときに自分の河に5sが置いてあって、河がかなり強いので、リーチした場合はめちゃくちゃ5sが選ばれて松本さんへの横移動になりそう
・6m以外はそうはいっても曲げなきゃだけど、6m引いたときだけダマにしよかな~

でした。実際は食い延ばしの47m待ちでした。そんな悪くなかったペン7p払いもあって、食い延ばしはちょっと抜けてました。
今見返すと、ドラドラだった場合は点棒状況的にあがりが偉くて、あんまりポンできないから7s切って中を持ちそうだし、雀頭が優秀なケースはどうだ、と探してみたけど今見れば字牌も端牌も全滅してて、そのケースもなかった。「優秀なポン材があるんだろなー」の後に「じゃあそのポン材候補はなんだ?」というもう一歩発展させた思考が必要でした。
結局オーラスをラス目で迎え、横移動してラスとなりました。

1つの記事で書き切ろうと思ってたけど思いのほかながくなってしまったので、後半は後日また書きます。

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