あの頃のオタクに捧ぐ、根も葉もRumor

AKB48の新曲、根も葉もRumorがやばい。
それは悪い意味でのやばいではなく、いい意味でやばい。
2009年~2012年あたり、センターがあっちゃんか優子か、神7は誰か、あみなちあんは今年は何位かなどと、多分後から振り返っても揺るがない「黄金期」と呼ばれるあの頃を推していた身(推しは増田有華ちゃん!!!)として、今のAKBは数人しかわからない。
けれどおそらく「再起」をかけたこの新曲はその頃のファンにもしっかり刺さるようなエモエモ楽曲なのだ。

PVを見ればわかると思うんですが、これ、大声ダイヤモンドなんですよ。
公式で言及しているかはわからないけども・・・。

大声ダイヤモンドのPVは、文化祭で何やろうと考えた女の子(まゆゆじゅりなきたりえみやお)がメンバーを集めて大声ダイヤモンドを練習する。みんなへたっぴだったり、途中でさえちゃんとあっちゃんが喧嘩して、で最後の披露で仲直り!!という内容なんですよね。

今回の根も葉もRumorも女の子がダンスを練習してみんなで披露する(衣装を決めてるシーンもあるし)、というのは同じ。そのちょっとしたデジャヴに胸が躍ったわけです。

けど大声ダイヤモンドと大きく違う点があって、それはメンバーが(おそらく)「ダンス部」ということ。つまりもう「ある程度踊れる」ということを前提にストーリーが展開していくわけです。
(センターの岡田奈々ちゃんが「ダンスが苦手な私がなぜセンター?」というのがあるけど、大声ダイヤモンドとは底が違う設定だろうなあと思う)
あとは選抜メンバーのうち、ゆいはんとゆきりんは「先生」という立場であること。大声ダイヤモンドの時最年長選抜メンバーだった麻里子様ですら女子高生役だったあのころと違い、いい意味で年齢の幅広さを示すことにもなったんじゃないかなあと。

今回これだけ「踊る」楽曲を選んだのは、ここ数年で大きく公式ライバルの坂道グループに差を付けられてしまったこと、10年ぶりの「本店」メンバーのみでの選抜であること、はたまたIZ*ONEから戻ってきた本田仁美ちゃんを迎え入れるためなのかもしれない。
だけど歌詞にもある過去の作品との強い対比を見せることで「踊りも歌もへたっぴだけどかわいさだけでがんばってます♡」(もちろん昔のAKBもこういうわけではないし、それぞれが生き残り愛され将来の夢のために努力をしていたと思っているんだけど、おそらく一般的に植え付けられてしまった悪しきイメージ)ではなく、「今の、これからのAKBは違う!!」という明らかな意思表示をしているように思えるんですよね。

奇しくも、私が似てると思った大声ダイヤモンドも、ちょうど私が出会った楽曲と言うのもあるけれども、レコード会社が変わったり12歳のじゅりなをセンターに置いたりと一種のターニングポイントになった楽曲なんじゃないかなと思うんです。
その後もたくさんターニングポイントはあったと思うんですが、この「根も葉もRumor」もいつか振り返ると絶対にターニングポイントになると思いました。

「会いに行けるアイドル」が「会いに行ける」を封じ込められて、それでも前を向く再起の一曲となりますように。

ちなみにこれを書き始めた後に読んだ振付師へのインタビューがとてもよかったのでぜひ。

ていうか大声ダイヤモンドにも根も葉もRumorにも選抜入りしてるゆきりんすごいな

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