密が避けられない現場ファーストな人たちが模索するDX

こんにちは、趣味も仕事もxR漬けの日々を送るミクニです。

今回は、生活を支えてくれている製造業や物流業でのDXの取り組みについてお話したいと思います。

日本にトイレが入ってこない…

製造コストを下げるため、日系企業が海外進出して50年以上がたちました。
あまたの苦難を乗り越え、今また新たな大きな問題に直面しています。
それは、コロナ禍でロックダウンされている国での製造が滞っていること。
トイレで有名なあのメーカー。
水回りで有名なあのメーカー。
私たちの暮らしをサポートしてくれている製品が日本国内で足りなくなっているのです。
 そういった中で今後もまた、海外からの物流がストップするかもしれないといった課題に製造業や物流業が取り組み始めています。
 すでに我々の周りでは「カーシェア」「隙間時間日雇いバイト(ワークシェアリング)」といった情報・時間・物理的な共有は始まっています。そしてこの流れが物流や製造の世界でも始まろうとしています。
 物流や製造の世界では「何を共有するか?」これはおそらく製造や物流における情報の共有化による資源の流用だと思われます。
ひとつの例として仕入れた材料の保管場所の共有化や製造ラインで休止しているライン活用、そして同じ技術を持った人のレンタル等。
こういった流れにDXと呼ばれる情報の見える化とXR技術の併用による効率化やスリム化に取り組み始めています。


ビジネスシフトするためはどこから学びを得るか

2020年、マイクロソフトのCEOサティアナデラさんが、
「この2ヵ月で2年分に匹敵するほどのデジタルトランスフォーメーションが起こった」とコメントされていましたが、
日本でも変革がじわじわと起こっているのを感じている方も多いのではないでしょうか。
「やりづらい、使いにくい、よくわからない、もっといい使い方がある」など、いろんな意見が行き交う姿が、まさに模索期といえるかと思います。
 人的リソースが必要な製造業や物流業が、このコロナ禍のような前例の無い課題に取り組むとき、何を参考にしていけばいいのしょうか。
 人の流れがあり密になりえる環境がある、別の業種からヒントを得ています。例えば、オフィスビルや室内型アトラクション施設など。
人の見える化(位置情報)をすでに取り入れている異業種のやり方を参考に、
人員の配置や滞留が起きている場所を把握し、人流を正常化する方法をとり入れつつあります。
 こういった人流を把握するために、xR等の3Dモデルマップ技術を用いてリアルタイムで反映していく仕組みが整いつつあります。

密を避けながら伝える情報量を増やすやり方とは

今まで、「見える化」といえばパソコンデータの数字をグラフにして理解を高めることに利用されていました。
これからは、位置情報を含めた「物体化」へと進んで行きます。
そこに時間的要素を加えると製品の経年劣化などの情報も逐一わかるようになります。
xRのゴーグルを装着すれば、仕様書や作業手順書を確認することなく、
実際のパーツや位置に色付けして指示を出すことができるなど、
人との密を避け、トレーニング時間の短縮にもつながっていきます。
 また、施設の視察など、リアルでの視察か今回のコロナ禍のように移動に制限が起きた場合は、資料で確認といった、対面 or 非対面の2つの選択肢で行われていたことが、xRを使うことによって、物理的距離的境界線が取り払われ、ハイブリッドなワークスタイルにシフトしていくでしょう。
実際、海外工場事業を行う際に、最少人数だけ現場に行き、
立ち上げを行ったといったこともすでに行われています。

エンゲージメントがこれからのカギ

こういった他業種からの学びやコラボレーションが活発になる中、
専門分野の知識のみならず、柔軟なコミュニケーション能力が必要となってきました。
 異業種をつなぐ力。また異業種からトランスフォームして取り込む土壌。
決裁権を持つ管理職とのつなぎができるコミュニケーター。
より良いものに改善していくために情報収集を行い、自分たちに合わせていく調整力と発想力を持って実行に移すLeader(先導者)。
こういった、エンゲージメント力が高い人たちがもっと求められてくるでしょう。
「見える化」する情報の世界と、「見えないコミュニケーションを大切にする」能力が合わさることによって、日本のDXがまた加速していく気がしています。
その中で新しいい肩書も増えていきそうですね!