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「日本は貧しい」のだ!ー貧しい日本からの出発ー

雨宮処凛あまみやかりん(作家)さんのHUFFPOSTの記事が痛い!

 日本の政治屋(せいじや)がよく使う「世界をリードする日本」という「嘘」辟易へきえきしていたけれど、雨宮処凛さんも同じように感じているのかと、納得。

 日本の現状を世界と比較して俯瞰ふかんするならば、「世界をリードする」などと身の丈に合わない言葉は出てこないはずです。

 貧しい日本の現状を以下に再確認しておきましょう。

 GDP[1]は世界第4位ですが、最低賃金は韓国に抜かれ、オーストラリアの約半分。
 購買力平価<PPP[2]>ではシンガポール、ブルネイ、台湾、香港、マカオ、韓国に抜かれ、日本はなんとアジアの中で第7位。
 「世界競争力」ランキングではアジアで第9位、「世界デジタル競争力」ランキングはアジア第6位、「世界人材」ランキングはアジア第7位です。


 以下のnote参照。

 不正、虐待、人権侵害などの課題山積なのに、「世界に誇る日本の介護」とか、世界一の農薬大国なのに「日本の農産物は安心」だとか、街中で威風堂々と爆音でヘイトスピーチする街宣カーがあるのに「日本人は優しい」などと暢気のんき戯言たわごとを垂れ流す前に、世界の中での日本の立ち位置を客観視しなければ日本は夜郎自大やろうしだい[3]になってしまいます。 

 雨宮処凛さんは、衰退する日本で個々人がどのように自衛するかということと、声を上げて政治に影響を与えることの双方を試みてきたとのことですが、状況はほとんど変わらなかったと言います。

 少しは変化がありましたが、それ以上に崩壊が進んでいるのが現実です。

雨宮処凛2024.08.29『日本が「貧しい」ことがバレバレになった岸田政権の3年間と外国人にも働く先として選ばれなくなりつつある「元経済大国」がどう軟着陸するかという難題について』HUFFPOST

 日本は経済大国だとの幻想と大日本帝国の妄想から自由になれないと、日本の未来はないように思います。
 私は成熟した国とはどのような国なのかを想像し目標とし、たとえ少し貧しい中でも豊かな文化、社会を如何いかに創造していくかを真剣に探ることが大切だと思います。


[1] GDP(Gross Domestic Product:国内総生産)とは、国内の生産活動による商品・サービスの産出額から原材料などの中間投入額を控除した付加価値の総額。

[2] 購買力平価(PPP)purchasing power parity とは、ある国である価格で買える商品が他国ならいくらで買えるかを示す交換レート。各国の物価水準の差を修正し、より実質的な比較ができるとされている。

[3]夜郎自大(やろうじだい)
 中国の貴州の西境にいた部族の「夜郎」が、漢の巨大で広大であることを知らずに、自分たちがもっとも勢力があると自慢して、おごり高ぶっていたということから、愚かな者が自分の力量をわきまえずに、得意になっていばっていることをたとえていう。「自大」は、尊大な態度の意味。

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