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歩行の力学と運動学習~長下肢装具にも着目して~

はじめに

今回の記事では、歩行の力学からはじまり、装具療法、長下肢装具での歩行介助について紹介して、歩行の運動学習にも触れていきたいと思います。

このnoteで学べることは以下の通りです。

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歩行で重要すべきは、歩行周期の10%しかない両脚立脚期であること!
長下肢装具を使用した介助歩行について!
運動学習では失敗することも重要!?

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それでは、よろしくお願いします!

歩行周期と力学

歩行は、立脚期60%と遊脚期40%、両脚立脚期が10%で成り立っています。以下のスライドのように、歩行周期を8つに分けるのが、一般的なランチョ•ロス•アミーゴ式の歩行周期の定義です。

歩行周期の中で10%しかない両脚支持期ですが、両脚支持期は、体重の受け渡しをする重要な相となっています。

脳卒中片麻痺者を例に、両脚支持期を分解してみると、
ひとつ目の両脚立脚期は麻痺側下肢の荷重応答期であり、非麻痺側から麻痺側へと体重を移すタイミングです。
ふたつ目の両脚立脚期は、麻痺側下肢の前遊脚期であり、麻痺側から非麻痺側へと体重が移るタイミングとされています。

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