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山本五十六は1945年よりも前にこう言っていたそうです。皆様も良くご存知だと思います。
1.やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ。
2.話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
3.やっている、姿を感謝で、見守って、信頼せねば、人は実らず。

もう、この言葉を何回読んだかわからないぐらい読んで、その都度、素晴らしいと思う私がいるのに、なかなか出来ない。必要な時には忘れてしまってるんです。
この言葉、リーダーとしての行動を示した素晴らしい格言であり、どうか自分自身にも、世の為にも、もっと広まらないかなと思っています。

一方、この格言は、行動レベルに限定しているのと、否定形のため能動的でない語調で綴られている為、ネガティブな印象が少しあるのも勿体無いなと思います。

ですので僭越ながら、私達が今の時代に更に活用できる新しい格言に勝手にグレードアップを試みてみようとと思います。
この時代には、まだコーチングという考え方もニューロ・ロジカル・レベルという考え方も有りませんでした。今の時代は多くの研究者が更に人間について解き明かしてきた事が折角あるのですから、更に、もっと多くの、私達が本当に使えるものに、もしかしたら出来るのではないかと思った次第です。

山本五十六のこの格言を今どきの表現に要素変換すると、
1.五感を使ったティーチング、アクティブラーニング、共感、承認
2.傾聴、承認、アクティブラーニング
3.マスタートレーナーとしての在り方(メンタリング)
と、こう言えそうです。

コーチングによる視点の拡大には、主に、時制の拡大、人称の拡大、空間の拡大、そしてニューロ・ロジカル・レベルの移動などがありますが、
この言葉は、1.ティーチング-2.コーチング-3.メンタリングと時制を変化させており、とても整っているので、そこは有効利用したいと思います。
一方、この対象者の人称や空間の拡大不足、さらに、価値観・信念と人格、また感情や身体感覚、俯瞰的視点に対するアプローチが足りていないように思います。
人称の拡大とは、関係する他者を増やして考えてみる事、空間の拡大とは影響を及ぼすエリア(家族→組織→地域→日本→世界→宇宙→)を拡大して考えてみる事を意味しています。

それらを網羅した上で私が作ってみた「シン・山本五十六」はこのようになります。わかりにくいかも知れませんが、リーダーの意識によって、対象者に変化が起きるという、主語が対象者である文章構造にしてみました。
山本五十六の時代には「すべきことをやる」のが大前提で、行動すること、人に行動させることに疑問はなく、リーダーに向けたメッセージは一般的な教訓として伝えることが適切だったと思われますが、今の時代は、人それぞれの行動原理も多様化しており、そんな時代ではリーダーに対してのコミュニケーションさえも個人に語りかけるような伝え方が適切なのではないかと考えています。

0.夢描き、今を見つめて、差異知れば、足りぬ貴方に、気付き始める。
1.よく習い、姿勢を感じて、真似てみて、馴染む貴方は、動き始める。
2.胸感じ、共に勤しむ恩人に、響く貴方は変わり始める。
3.信頼と、敬意で見守る在り方に、実る貴方は、伝え始める。

如何でしょうか?これを要素変換すると、
0.GROWモデル
1.五感を使ったティーチング、アクティブラーニング、習慣化
2.ラポール構築、傾聴、承認、共鳴
3.メンタリング、次のリーダとしての在り方
となります。

これはまだ道半ばの表現である事は間違いありませんし、原版ほど美しい韻も踏めていません。
時代が変われば更に良い表現や要素も生まれてくるでしょう。
是非研修開発に携わる皆様のお力で、日本のリーダーの為に更にグレードアップ版を作っていって頂きたいと願っております。



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