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くじらの背中で見た夢〔民間人校長のひとりごと〕①

校庭の桜が満開になりました。校長という立場でこの景色を眺めるのも、あと2日です。

ちょうど3年前、日本を元気にする教育を実現したい!という熱い思いを胸に、国立大学准教授という肩書を捨てて公立中高一貫校の管理職に転身しました。公募採用のいわゆる民間人校長ですが、1年目は副校長として実地で学校運営のことを学ぶ仕組みです。配属先の学校にご挨拶にうかがうため、「鯨」という字が付いたこの地を初めて訪れた日のことは今でも鮮明に覚えています。

学生時代は教育者としての自分の姿を思い描くことは一度もありませんでした。卒業後、医療機器メーカーのエンジニアとして仕事をしているうちに、縁あって大学で脳研究に携わることになり、講義も担当、結果的に教育の世界に身を置くことになりました。それでも高校生や中学生が学ぶ学校をマネジメントするのは未知すぎる領域でした。今日と同じように校庭で咲き誇る桜の前にいたのは、熱い思いと同じくらいの不安を抱えた自分でした。

4月から学校を離れて新たなフィールドで挑戦を続けます。現場で感じた違和感、素敵な出会い、先生方や生徒たちと取り組んだ改革、少しずつ変わってきた学校の様子など、現職時代には書けなかった裏話も含めて、赤裸々につづります。

この後も読んでいただければ幸いです。


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