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"好き"に理由は求めない。


これまで恋人に何度か
「何で私のことが好きなの?」と聞いたことがある。

その回答として「〇〇だから好き。」と言ってくれるわけだが、今まで不思議とその回答で嬉しいと思えたことはあまりなかった。

そのことをふと不思議に思い、
その理由を考えてみた。



可愛いから好き。
優しいから好き。
好きでいてくれるから好き。
趣味が合うから好き。


もちろん、これらは何も間違っていないし、言われたら受け入れて喜ぶべき回答たちなのだろう。


ただ、こういう言葉は、裏返しの解釈もできると思っている。

じゃあ。

すっぴんの私や歳をとった私は、
好きでいてもらえないのだろうか?

優しくいられなかったら、
嫌われるのだろうか?

私が少し冷たくしたら、
あなたは私に興味がなくなるのだろうか?

趣味が変わったら別れるんだろうか?


頭の中で、そんな捻くれた解釈をしてしまうにも関わらず、どうしても相手の口から「私のいいところ・私の魅力」を聞きたくて、「何で私のことが好きなの?」と質問を投げてしまうのだ。

そんな中、最近スッと心の中に入ってきた言葉があった。それは、最近できた恋人から言われたこと。

私は彼に、

「なんで私のこと好きなの?」と、懲りずに聞いてみた。

そうすると彼は、

「好きに理由を求めたらだめじゃない?」

そう言って、続けた。


〇〇だから好き。だと、そうじゃなくなった時にどうなるの?ってなるでしょ。それに、「好き」って、うまく理由にできないと思うんだよね。
猫が好き、とか、赤色が好き、とか、この服装が好き、とか、赤ちゃんは可愛いとか。
それってそれ以上に理由ないでしょ?

だから、「好き」っていうのは、そのまま受け入れるものだと思う。

お互いに好きだから付き合っている。
それは、2人にとって、前提としてあること。

その中で、一緒に過ごしていて感じた「好き」はきちんと伝えていくようにできたらいいな。


「今の仕草が可愛くて、好きだと思った。
 その服装似合ってるね、好きだよ。
 その気遣いできるところも好きだよ。
 趣味が一緒で、こういうのを
 一緒に楽しめるっていうのも好きだと思った」  
   とか。

そういうのを伝えていければ、自分のこと本当に好きなのかな?って不安になることも少なくなると思うし、自分も相手の好きなところをその度に確認できるんだと思う。

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そう言われて、なんだかモヤモヤしていた気持ちが、ストンと腑に落ちた感じがした。

相手の好きなところをちゃんと感じ取って、伝えてあげることが大事。そんなふうに考える彼の言葉からは、恋人と過ごす時間を大切にしたいという気持ちがすごく伝わってきた。

そして、自分なりの考えを持って生きている彼を、私はすごく「好き」だと思った。

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