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電力需給が逼迫するニッポンで、今できること、しなくてはならないこと

電力需給が逼迫しています。

このニュース、ようやくチラホラ聞くようになってきました。
正直、遅すぎるんですが。

でも、「電力需給が逼迫する」ってどういうこと?
その意味が分かりかねる、という方も多いのではないでしょうか。

電力需給逼迫って?

「電力需給が逼迫する」=「電力供給予備率が低下し0%に近づくこと」

よけい分かりにくくなりましたか…すみません。
要は、電力の需要が高まるのに対し、供給が間に合わなくなる可能性が高まっているということ。

電気って貯めておくことが難しく、使うときに作らなければなりません。
これを「同時同量」といい、電気が究極の生鮮品といわれるのもそのため。
需要が増えたらそれに応じて発電量を増やし、需要が減ったら発電量も減らすという、とてもアナログなことを裏で一生懸命やっていて、もしこの需給バランスが崩れると、停電になってしまうんです。
難しい説明は省きますが。

で、この冬のニッポン

10年ぶりとも40年ぶりともいわれる強い寒波に見舞われています。
となると高まるのが、暖房による電力需要。
そこに加えて、電力を作るのに必要なLNG(液化天然ガス)のタンカーでの輸送が、政情不安や感染症などさまざまな要因で大幅に遅れている問題。

まさに上で説明したような「電力の需要が高まるのに対し、供給が間に合わなくなる可能性が高まっている」状態になっていて、このまま問題を放置すれば、ニッポン中、大規模な停電が発生する可能性もあるわけです。
一説によると、東日本大震災の後に計画停電を余儀なくされた時よりも、電力需給バランス的には今日の方がひどいともいわれています。

なのに、政府からは今のところこの問題について公式な言及はありません。
各大手電力会社・電気事業連合会からも節電の協力依頼が出ているというのに、なんででしょうね…経済の冷え込みの方ばかり気にしすぎてませんか?
大丈夫なんでしょうか、こんな重大な問題の放置。

節電、ただこれあるのみ

今できること。

月並みですが、日本国民一人ひとりが節電を心がけること。
まずはこれに尽きます。
だって燃料が足りなくて電気を作れなくなるなら、使わないようにするしかないですから。
思い出してください、キーワード「同時同量」。
供給量に合わせて需要量を減らすしか方法はありません。

当社ではこの緊急事態を受け、高圧のご契約者様(主に企業、工場等)に向けて「節電型DR(デマンドレスポンス)」のサービスを始めました。
これは、節電していただくことでインセンティブ(協力金)をお支払いするもので、お客様が電力消費を抑えることで余剰電力を生み出して需給逼迫を緩和し、エネルギーセキュリティ面も含め双方にメリットがある有意義な仕組みです。

節電型DR

これで少しでも消費電力が抑えられ、余剰電力が生まれれば。

誤解なきよう強調したいのは、当社だけ供給量に問題があるという話ではなく、大手電力会社や新電力含めすべての電力会社で、電力需給が逼迫しているということ。
まさに国難。
ニッポン全体としてとにかくわずかずつでも余剰電力を生みだす取り組みが今求められているのです。

幸い、いろんな報道もあって、「電気がヤバいらしい」という認識が少しずつニッポン中に広まりつつあります。
そのおかげか、当社がスタートした「節電型DR」は、要請からわずか1日半で170社を超える契約者様から賛同をいただき、節電への取り組みが大きなうねりとなろうとしています。
少しでもわが国の電力事情の改善に貢献できればと思います。

各契約者様から寄せられた節電宣言を見てみると、「照明や空調の調節」のほか、「勤務時間や営業時間を短縮する」「生産ラインを削減する」など、各社の事業に直接影響しかねない内容まで。
寒波は強烈ですが、まだまだニッポンは温かいんだと涙が出そうになります。

節電へのご協力に心より御礼申し上げます。

そして…寒い時期に誠に恐縮ですが、引き続きできるかぎり電気の効率的な使用に努めていただきますようお願いいたします。