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「知覚矯正」の法則【30】離為火(りいか)/64卦

何かにしがみつく、明るさ、知覚する、心の矯正、光の力にしがみつく、明るさと分離の象徴、宇宙の平均、理解に関わることの【30】離為火(りいか)。


【~「易」に全てを帰納する~】。プロフィールに書いた言葉です。いろいろな現象や出来事、事例やデータには共通点があります。帰納するとはその共通点を探して言葉でまとめてみようという試みです。その帰納する言葉になるのが易(易経)の言葉です。


「一回読んだだけでは理解できない」というのは、易(易経)を学ぶ人には共通している悩みのようです。自分もそれで大分苦労しました(今でも苦労しています)。


学んでいると、たまに「これはこういうことなんじゃないか」と分かる瞬間があります。そうしてまた原文(漢文)と書き下し文を読んだりすると理解できたりします。


易(易経)を初めて知る人、また学びたいと思ってる初心者に、過去に初めて易(易経)を学び始めたときに自分が困ったこと、つまづいたこと、苦労したことなどを盛り込みながら書いていますので、興味がある人はどうぞ参考にしてみてください。


このNOTEは原文(漢文)と書き下し文を確認したい時などに参考にしてもらえたらと思います。


全部である64卦あるなかのひとつ30番目の【30】離為火(りいか)の原文(漢文)と書き下し文です。



【30】離為火(りいか)



『卦辞』

「離、利貞。亨。畜牝牛吉。」
「離(り)は貞(ただ)しきに利(よ)ろし。亨(とお)る。牝牛(ひんぎゅう)を畜(やしな)えば吉(きち)なり。」

(りはただしきによろし。とおる。ひんぎゅうをやしなえばきちなり。)



『彖伝』

「彖曰、離麗也。日月麗乎天。百穀草木麗乎土。重明以麗乎正。乃化成天下。柔麗乎中正、故亨。是以畜牝牛吉也。」
「彖(たん)に曰(いわ)く、離(り)は麗(り)也(なり)。日月(じつげつ)は天(てん)に麗(つ)き、百穀草木(ひゃっこくそうもく)は土(つち)に麗(つ)く。重明(ちょうめい)以(もっ)て正(せい)に麗(つ)けば、乃(すなわ)ち天下(てんか)を化成(かせい)す。柔(じゅう)、中正(ちゅうせい)に麗(つ)く、故(ゆえ)に亨(とお)る。是(ここ)を以(もっ)て牝牛(ひんぎゅう)を畜(やしな)えば吉(きち)なるなり。」

(たんにいわく、りはりなり。じつげつはてんにつき、ひゃっこくそうもくはつちにつく。ちょうめいもってせいにつけば、すなわちてんかをかせいす。じゅう、ちゅうせいにつく、ゆえにとおる。ここをもってひんぎゅうをやしなえばきちなるなり。)



『象伝』

「象曰、明兩作離。大人以繼明、照于四方。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、明(めい)両(ふた)たび作(おこ)るは離(り)なり。大人(たいじん)以(もっ)て明(めい)を継(つ)ぎ、四方(しほう)を照(て)らす。」

(しょうにいわく、めいふたたびおこるはりなり。たいじんもってめいをつぎ、しほうをてらす。)



『爻辞』


上九━━━
六五━ ━
九四━━━
九三━━━
六二━ ━
初九━━━〇


「初九。履錯然。敬之无咎。」
「初九(しょきゅう)。履(ふ)むこと錯然(さくぜん)たり。之(これ)を敬(けい)すれば咎(とが)なし。」

(しょきゅう。ふむことさくぜんたり。これをけいすればとがなし。)
「象曰、履錯之敬、以辟咎也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、履(ふ)むこと錯(さく)たるの敬(けい)は、以(もっ)て咎(とが)を辟(さ)くるなり。」

(しょうにいわく、ふむことさくたるのけいは、もってとがをさくるなり。)



上九━━━
六五━ ━
九四━━━
九三━━━
六二━ ━〇
初九━━━


「六二。黄離。元吉。」
「六二(りくじ)。黄離(こうり)、元吉(げんきち)なり。」

(りくじ。こうり、げんきちなり。)
「象曰、黄離、元吉、得中道也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、黄離(こうり)、元吉(げんきち)とは、中道(ちゅうどう)を得(え)ればなり。」

(しょうにいわく、こうり、げんきちとは、ちゅうどうをえればなり。)




上九━━━
六五━ ━
九四━━━
九三━━━〇
六二━ ━
初九━━━


「九三。日昃之離。不鼓缶而歌、則大耋之嗟。凶。」
「九三(きゅうさん)。日(ひ)昃(かたむ)くの離(り)なり。缶(ほとぎ)を鼓(う)ちて歌(うた)わざれば、大耋(だいてつ)の嗟(なげき)あらん。凶(きょう)なり。」

(きゅうさん。ひかたむくのりなり。ほとぎをうちてうたわざれば、だいてつのなげきあらん。きょうなり。)
「象曰、日昃之離、何可久也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、日(ひ)昃(かたむ)くの離(り)は、何(なん)ぞ久(ひさ)しかる可(べ)けん也(や)。」

(しょうにいわく、ひかたむくのりは、なんぞひさしかるべけんや。)




上九━━━
六五━ ━
九四━━━〇
九三━━━
六二━ ━
初九━━━


「九四。突如其來如。焚如、死如、棄如。」
「九四(きゅうし)。突如(とつじょ)其(そ)れ来如(らいじょ)たり。焚如(ふんじょ)たり、死如(しじょ)たり、棄如(きじょ)たり。」

(きゅうし。とつじょそれらいじょたり。ふんじょたり、しじょたり、きじょたり。)
「象曰、突如其來如、无處容也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、突如(とつじょ)其(そ)れ来如(らいじょ)たりとは、容(い)れらるる所(ところ)なきなり。」

(しょうにいわく、とつじょそれらいじょたりとは、いれらるるところなきなり。)




上九━━━
六五━ ━〇
九四━━━
九三━━━
六二━ ━
初九━━━


「六五。出涕沱若。戚嗟若。吉。」
「六五(りくご)。涕(なみだ)を出(だ)すこと沱若(たじゃく)たり。戚(いた)むこと嗟若(さじゃく)たり。吉(きち)なり。」

(りくご。なみだをだすことたじゃくたり。いたむことさじゃくたり。きちなり。)
「象曰、六五之吉、離王公也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、六五(りくご)の吉(きち)なるは、王公(おうこう)に離(つ)けばなり。」

(しょうにいわく、りくごのきちなるは、おうこうにつけばなり。)




上九━━━〇
六五━ ━
九四━━━
九三━━━
六二━ ━
初九━━━


「上九。王用出征。有嘉折首。獲匪其醜。无咎。」
「上九(じょうきゅう)。王(おう)用(もっ)て出征(しゅっせい)す。嘉(よ)きことありて首(かしら)を折(くじ)く。獲(え)るもの其(そ)の醜(たぐい)に匪(あら)ざれば、咎(とが)なし。」

(じょうきゅう。おうもってしゅっせいす。よきことありてかしらをくじく。えるものそのたぐいにあらざれば、とがなし。)
「象曰、王用出征、以正邦也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、王(おう)用(もっ)て出征(しゅっせい)すとは、以(もっ)て邦(くに)を正(ただ)すなり。」

(しょうにいわく、おうもってしゅっせいすとは、もってくにをただすなり。)