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『枕草子』眞琴朗詠 第二段「ころは」①正月七日まで

第二段目は、長文なので、三回ほどに分割します。
まずは正月、元日から七日までの部分。

冒頭では、
一年の中、好きな月をあげています。

たぶん、年中行事や風物などが楽しみな月を、列挙しているのだと思われますが、

新暦と旧暦の違いはあるものの、
抜いている月が、私がバイオリズム的に落ちて、なんとなく気鬱やうまくいかない時期と重なるのが、面白い。

そして、正月から主始まり、年の上半期について、述べます。

元日は、今の私達にとっても、特別な風情があり、身なりを整えてお祝いする。
正月七日には、若菜摘み。
さらに、白馬の節会という行事のための馬を見に行く。
王朝らしい気取った装いながら、上も下も、自分も含め、ドタバタしている様子を楽しんでいます。

馬が暴れるのが怖くて、そっちはよく見ていないくせに、
場所なので、忙しく働いている舎人の顔まで見えて、
「おしろいがはげて、地黒の肌が見えているのが、雪が溶けて黒い土が混じってるみたいで、きったない」みたいなこと言っていたりして。

今も昔も、目端をきかせ、こっそり人やもののいろんな様子をみてとって、 笑いのネタにする人はいるもの。

絵巻物のように美しいばかりではない、
いつの世も、変わらない人間味が描かれているのが、『枕草子』の楽しさです。

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