声。

電車に乗るとたまにイヤホンをする。

一生懸命泣いている赤ちゃんの声。
言葉を話さない代わりに精一杯泣いて
意思表示をしている赤ちゃんの声。
前は特に気にならなかったのに
上手くは言えない(言わない)のだけれど
最近はちょっと怖い感じ。

あと
駅の改札や構内で何かを叫んでる人。
周りが見えてないし迷惑かかってるしで
ハラハラする。
最近電車に乗り遅れそうになってる人が
結局乗り遅れてしまってわめいていて
なんだか胸が凄く苦しくなった。

赤ちゃんもわめいてる人も
声がとても特徴的で、
何故か自分の体験と重ね合わせてしまう。

声ってとても大切だ。
自分を表現するものだし、
助けを求めるために必要だ。
その大切な声を蔑ろにするなんて許されない。

けれど私は
その声達を聞くことで
とてもとても辛くなるんだ。

前は、
イヤホンをつけて
音楽をかけずにありのまま
自然の音を聞くのが好きだった。
けれど最近は音楽をかける事がある。

辛くなる声達を好きな声達で
かき消してしまう位の気持ちで
音楽を聴く。

好きな音、声達で囲まれた空間は
時間や場所を忘れさせてくれる。
どこかそんな気がして。

だから私は、
自分を守るために
自分を壊さないように
電車に乗るとたまにイヤホンをする。

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