瀬戸内ヨット旅: 橋を巡る
ヨットでの航海は、マストの高さが制限となるので全ての橋や電線の高さの事前チェックが必要です。 結構手間ですね、ただNewpecという電子海図があるのでチェックはさほど時間がかかりません。
また実際の航海では、行き合う本船、漁船や釣船、フェリーや浮遊物など避ける必要があるのですが、橋がかかっている場所は往々にして狭い航路だったり、ブラインドのコーナーだったり。そこに風や波、雨や霧が発生となると、相応の緊張が走ります。
瀬戸内には多くの美しい橋がかかっていますが、実際船を操縦しながらの航海となるとさまざまな経験を積む事になります。
鳴門海峡を越える
徳島から瀬戸内に入る場合には、本船航路の鳴門海峡を越えるか、細い水路である小鳴門を越えるかを選択する必要があります。
数年前の航海では鳴門海峡をほぼ最大潮流で渦潮を避けながらクルーズを経験済みでした。私はあくまでクルーとしての乗船でしたが、非常にスリルがありました。
今回は初めて小鳴門を経由して小豆島に向かうこととしました。
今回は鳴門を越え、小豆島で一泊し、瀬戸内を西に向かいます。
小豆島島から、金毘羅さん参りをしようということで、事前に丸亀のフェリー桟橋を予約しました。 途中、備讃瀬戸を横切り、瀬戸大橋を越えて丸亀に無事到着です。
丸亀を出港し、粟島でランチ、そして北木島で停泊しました。
翌日は人気の泊地、弓削島に向かいます。
弓削島は桟橋の設備が素晴らしく、多くのヨット乗りが立ち寄るため、予約が必須です。
我々の滞在中も桟橋は6艇が停泊中で桟橋は満杯状態でした。
天候が良いので、ゆめしま街道をサイクリングでアイランドホッピングです。 弓削島から生名島、岩城島まで橋がかかっており、絶景サイクリングを楽しむことができました。
カタマランヨットをレンタル(島旅ヨット)してセーリングを楽しむこともできます。
弓削で英気を養い、一路尾道へ向かいます。
尾道は弓削から近いこともあり、大三島の多々羅大橋経由で向かうこととしました。
一度、しまなみ街道をサイクリングで制覇してみたいのですが、かなりアップダウンがあるので、電動自転車で数日かけて回るのがよいかもしれないです。
尾道は、しまなみ街道のサイクリングのスタート地点でしたね。
坂と寺院が多い人気の観光地です。
我々は尾道でクルーの交代、友人宅訪問などゆっくり尾道滞在を楽しみました。
尾道水道は本船の引き波や潮の流れもあるので、係留には神経を使います。
尾道から、倉橋島へ
途中、契島を通過、ジブリの映画に出てきそうな要塞の島です。長崎の軍艦島のような要塞です。
じつは、この工場は現役の東邦亜鉛の精錬所でした。 観光船も出ているようです。
このあと天気が急変します。前線が通過し、雨も強まります。
風が強まる中、霧も出てきて視界不良となりました。 安芸灘大橋を通過する際には本船の接近もあり、緊張が走ります。
しかし橋を通過するタイミングで、ちょうど前線も通過、無事に難局を切り抜けました。
倉橋島では一泊しその後宮島に向かいました。
宮島から、山口県室津までは、途中周防大島と本州にかかる大島大橋を通過します。
大畠瀬戸は最大流速10ノットの潮流が有るので、航行タイミングの調整が必要です。
室津は温泉もあるし、格安で係留でき、新鮮な魚介類も手に入ります。
我々もアクアパッツァとタコ飯でご馳走が並びました。
室津で一泊後、別府北浜に向けて第一1レグの終着地である九州に向かいました。
瀬戸内はまだまだゆっくり周り、楽しめるクルーズ派には魅力的な海域です。
今回瀬戸内ではできる限り、歩いたり、自転車に乗って周辺の探検に出かけました。
ヨットは狭いので、自転車を何台も積むのは難しいのですが、レンタル自転車などで、足を伸ばすことで、より多くの出会いや発見があることを実感しました。
皆さんも良い旅と良い出会いを!