仕事遍歴 ドラッグストア経理編②

働き始めてすぐ違和感を感じた。

比較的若い女性が多かった職場。
皆、互いに一言も話さないのだ。

職場の空気は常にピーンと張り詰めていた。
そして皆の表情は感情死んだような感じだった。

仕事中だから?
ちがった。

お昼休みも休憩室は静まりかえっていた。
ただ各々が一心不乱にスマホをいじっていた。

今まで働いてきた職場も
別に仲良し小好しというわけではなかったが
雑談というものはあった。

しかし、ここは雑談というものが一切存在しない。
異常さを感じた。

最初は割り切って仕事をしていたものの
すぐ辞めたくなった。
息が詰まる。
空気があるのに呼吸困難になる感覚がした。

私は伝票データ入力の業務をしていたのだが
その業務は3人でまわすので、先輩が2人いた。

1人は正社員のTさん。雰囲気朗らか。癒し系。
もう1人は準社員のIさん。クールビューティ。
年下。

ふたりとも優しく
業務については難なく教えてもらったが
やはり雑談はなかった。
別に私語を禁止されてるわけじゃないのに
なんか話しちゃ駄目オーラがあるのだ。

1ヶ月くらいしてキツくて
「やめようかな」
母に話した。

すると母は
「1ヶ月くらいでやめてどうする」
私を叱った。

そう言われると悔しくて結局続けることにした。

しかし
この後大きく展開が変わることになるのである。

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