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【あの木なんの気?】

パーン!銃砲に似たような音がなった。
これは僕の帰り道の話し。

銃砲のような音とは言ったけど
本物の銃砲の音を生で聞いたことはない。

ただ、知識だけだ。

今の世の中は調べたらなんでも出てくる。
それこそ銃で人を撃つ、本当のシーンも。

僕はいつの間にか走っていた。
銃砲に似た音、それを聞いて走る。

昔にも似た経験がある。

『かけっこ』

運動会なんかは銃砲に似た音につられて
走り出す。
それと同じことを僕は26歳の誕生日を迎えた
1週間後にしている。

そう。

僕は追いかけられた。

肺が痛い。息を吸い込むたびに痛い。

足が思ったように動かない。

自分の足じゃないみたいだ。

もう走れなくなってもいい

そう思いながら必死に走った。

別に僕はなにも悪い事はしていない。

ただ、運動会してるんだぁと懐かしくて
少しだけ見ていただけ。

たまたま、それが女学院の運動会だっただけ。
そして、たまたま警備員が僕の近くに居ただけ。

こえーなぁ。年取るって。

自分が高校生なら追いかけられる事は
無かっただろうし、
追いかけられても体がこんなに
痛くなる事は無かっただろう。

うん。運動を始めよう。

次の準備の為に。

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