ノワールに求めたいもの
Lacunaというゲームをクリアしました。SFノワールアドベンチャーという美味しいものと美味しいものを合体!つまり美味い!みたいなゲームだったんだけど、意外にもこれがつまらなかった。久しぶりにつまらないゲームに当たったので、何が原因だったのかについて考えています。
つまらないとは言っても、Lacunaは素晴らしい要素がたくさん散りばめられている。なんといっても美麗な2Dグラフィックはかなり見ごたえがある。サイバーパンクを基盤にした世界観も素晴らしいし、スラムの描写は完全にブレードランナーの世界。動き回って証拠を集める渋いゲーム性とピクセルアートがリンクして、画面から饐えたにおいが漂ってくるぜ。最高!ではなぜ、これだけいい要素が揃っておきながらつまらなかったのか。
Lacunaは、惑星間を跨いだポリティカルな事例やそれに伴う殺人を解決するという規模の大きい問題をメインテーマにしています。だけど、主人公が直面するのは「離婚した妻と…」だとか、「思春期の娘が…」とかプライベートな問題。これのせいで、惑星!政治!陰謀!といった規模の大きい問題がどんどん縮小されていく感じがして。マルチエンドありのゲームだったんですが、これをまた繰り返すのはしんどいな…と思い一周目で撤退。
これは完全に個人的な願望ですが、ノワールを扱う作品の中に家族という要素は出してほしくない。もし家族をテーマにするのであれば、妻や娘といった形式的な家族ではなく、組織や組といった家族(ファミリー)の概念で出してほしい。ノワールを通して求めていたのは、悪人伝とかブレードランナーの世界だったんだなと思いますーた。
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