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ウマ娘のキャラソンが秀逸な件。私の好きな曲・おすすめ曲を紹介したい。

皆さん、ウマ娘やってますか?

私はボチボチやっているのですが、この「ウマ娘」というゲームの大きな特徴の一つがウイニングライブでしょう。このライブを彩る歌はどれも素晴らしい曲ばかりなのですが、ゲーム媒体以外でもウマ娘の楽曲があることはご存じでしょうか。アニメの曲があります、そしてアニメが始まる前に発売されたCD、「STARTING GATE」シリーズが存在します。今回はこの「STARTING GATE」シリーズに着目してみようと思います。

「STARTING GATE」は全部で12枚のCDがありそれぞれ3人のキャラクター、計36名のキャラクターが歌っています。内訳としては3人それぞれのキャラクターソング、三人一組のユニット曲、3人で一緒に歌う「うまぴょい伝説」、そしてドラマCDがあります。その中でもキャラクターソングとユニット曲に焦点を当てて、私的なウマ娘のおすすめ曲・好きな曲を紹介していこうと思います。

ちなみに曲に対する解釈は完全に自分の考えなので、あんまり真に受けることなきよう...(笑)

前置きが長くなりましたが、1曲目は...

「unbreakable」 オグリキャップ(cv.高柳知葉)

まずイントロから他の曲とは雰囲気が違います。壮大だけど、どこか切なさを感じさせる、しかしそれ以上の大きな決意を秘めている、そんな始まり方です。

「あなたとの約束 私の決心を裏切ることはしたくないから」

「私は進んでいく 進んでいくから このまま」

漫画「ウマ娘 シンデレラグレイ」では主人公を務めているオグリですが、そこで登場する自分の才能を見出してくれた北原譲や自分を育ててくれた彼女自身の母親に対する誓いの歌にも聞こえます。いえ、もっと言えば自分を育てはぐくんでくれた笠松という地に対してでしょうか。多くの期待を背負って走り続ける彼女の並々ならぬ決意を感じさせる素晴らしい1曲です。

「UNLIMITED IMPACT」フジキセキ(cv.松井恵理子)、マルゼンスキー(cv.Lynn)、オグリキャップ(cv.高柳知葉)

熱いパッションを感じさせる1曲です。ゲーム版の方ではダートのレース後に聴けるのでハルウララの印象が強いですが、もともとは数年前からあった曲で、ゲーム版のライブで実装するときにカバーされた形になります。

この曲はとにかくかっこいいですね。個人的にフジキセキ役の松井恵理子さんの歌声が印象的です。うまよんのオペラオー回で歌声を聞いたとき鳥肌が立つくらいお上手だったので、この曲でも圧倒されます。

ちなみにこの3人、何らかの形で制限を受けて悔しい思いをしているという共通点があります。フジキセキはクラシックの主役として期待されたものの怪我により走ることなく引退、マルゼンスキーは持ち込み馬の規定によりクラシックに出走することができず、オグリキャップも中央で走らせる予定がなかったためそもそもクラシックの登録をしていませんでした。

そんな3人が「どんな逆境にも打ち勝って見せるから自分のことだけを見ていろ!!(意訳)」と心に強く訴えかけるような曲を歌うのは燃えますね。

「Rising Girl」ダイワスカーレット(cv.木村千咲)

この曲はとても秀逸ですね~。ダイワスカーレットを表現するのにこれほどぴったりの曲が他にあるでしょうか?

「私のため 太陽は昇ってくるの」

「私のため 追い風は吹いてくるのよ」

「私のため 道は作られていくの」

「私のため 明日は輝きだすのよ」

なんと傲慢なのでしょう(笑)。しかしそこがダイワスカーレットのいいところでもあります。競走馬としてのダイワスカーレットは気性が強くとにかく前へ前へ行きたがる馬でした。そしてウマ娘としてのダイワスカーレットも「自分が常に一番だ!」という気が強い性格をしています。

歌詞だけではなく、曲調もEDM風のサウンドでダイワスカーレットの勝気な性格とリンクしています。「自分こそが世界の中心だ」といわんばかりの彼女の心情を表した名曲だと思っています。

「帝笑歌劇 ~讃えよ永久に~」テイエムオペラオー(cv.徳井青空)

オペラオーらしいノリノリで自分のことを自分で褒めたたえている曲で、聞いているこっちが元気と勇気をもらえる曲ですね。ただ最初はネタ全振りの1曲だと思っていたのですが、オペラオーの秘めた思いも感じられる、それこそダイワスカーレットの曲ではないですが、とてつもなく強い思いが感じられる1曲とも取れました。

特に2番の歌詞からそれらが感じられます。

「本当は負ければ悔しい」

「だけど立ち上がる 絶対」

「いつかは世界に征くんだ! かならず世界を獲るんだ!」

「見ていろ! 世界の中心で勝利だ!」

オペラオーの史実に詳しい人はご存じかもしれませんが、実はオペラオーは凱旋門賞挑戦のプランがありました。しかし諸々の事情で断念せざるを得なくなりました。単に勝ち負けの問題だけではなく、陣営のノウハウ的な問題もあったかと思います。当時現役最強と謳われたオペラオーが凱旋門賞挑戦を取りやめたため、多くの人が失望しました。またウマ娘としてのオペラオーはどこか達観した様子で、「最強世代と名高い98年世代を倒し、テイエムオペラオーという存在、ひいては自分たちの世代の価値を証明してみせる」と思っている節があります。

というのも前年の98年世代のころの競馬界は個性的なライバルがたくさんおり群雄割拠ですごく盛り上がったのですが、98年世代が引退した翌年のオペラオーは圧倒的な強さを見せつけ、独裁体制を築き、まさに絶対王政でした。ですのでオペラオーのことをあまりよく思わない人も多くいました。強者の苦悩というやつでしょうか。いつでも応援されるのはテイエムオペラオーに負けていたメイショウドトウやナリタトップロードでした。

このことや凱旋門賞断念の件もあって、オペラオーは成績の割には不人気な馬でした。ウマ娘は現実世界の馬の魂を受け継いでいるという設定がありますが、ウマ娘のオペラオーはそれでも絶対ないとは思いますが、そのことを理解しているような気がするのです。

これらを踏まえるとこの曲からは、世界で勝つことで自分を証明するというオペラオーの強い意志が感じられます。

ところで、「勝利の栄光 永久だよ! さぁ みんな讃えるがいい!」という歌詞が「勝利の栄光と和田よ! さぁ みんな讃えるがいい!」と聞こえるのは自分だけでしょうか(笑)。和田さんはオペラオー主戦の和田竜二騎手のことで、この2人の関係性は知れば知るほど奇跡なので、よければ調べてみてください。「和田竜二も自分のことを讃えたまえ!」と言っているとしたら、とてもかわいいですね。

「Lucky Comes True!」マチカネフクキタル(cv.新田ひより)

これに関しては本当に元気になれる曲ですね(笑)。私はたびたび「ゲーム版のライブにキャラソンも実装されないかなぁ」、と思っているのですがもしそうなったら真っ先に聴きたいですし、絶対可愛いと思います。

サビの「フォーチュンテリングテリングテルミーテルミー」がとても癖になるのでずっと聞いてしまいますね。ラスサビ前の、

「夢叶えてくれる人だって最初から知ってました。」

というのも特に育成した後に言われるととてもトレーナーとして光栄と言いますか、頑張った甲斐があるなぁ、と思いますよね。

ちなみに姉妹に関しての情報が全然でないのですが、このさき期待してもいいんでしょうか。史実を鑑みるとかなり重いシナリオになるとは思いますが...

「気まぐれTuning Hurt」セイウンスカイ(cv.鬼頭明里)

とっっっても幸せな気分になれる1曲ですね。セイウンスカイの心情をそのまま反映したゆるっとした曲です。

よく「自分の世界を持っているよね」と人から言われることもあってか、個人的に1番親近感を感じるキャラクターでもあります。マイペースな人はこの曲を聞いて自分の生き方に自信を持ちましょう(笑)。

全体的にゆるっとした曲ですが、セイウンスカイの負けず嫌いな一面も歌詞に現れています。

「シナリオに書いてない展開 ほら 見せるよ」

「シナリオは描くより 狂わせたいの」

「教科書にない答え 見せたげる」

「波乱起こすよ」

この辺にセイウンスカイの隠しても隠しきれない闘志がみられます。デビュー前のセイウンスカイは最強世代の中では目立ったところもなく、あまり期待もされていませんでした。しかし蓋を開けてみると皐月賞と菊花賞の2冠を達成し、前評判を覆すトリックスター的な活躍を見せたのでした。

「希望ディスカバリー」メジロライアン(cv.土師亜文)

とても爽やかな1曲ですね。実にライアンらしいです。全体を通してギターが気持ちいいので、空を飛んでいるような爽快感を味わえる元気いっぱいの1曲です。

メジロライアンはとても人気があった馬でしたね。特徴的なたてがみや大きな体躯はさることながら、あとちょっとのところで勝ちきれないところが逆にファンの心を掴んだのかもしれません。

それだけに悲願のG1初制覇となった91年の宝塚記念は大いに盛り上がりました。特に女性人気がすごかったため、ゴール直後では悲鳴にも似た歓声が上がっていました。

歌詞も前向きなものが多いですし、なにより土師亜文さんの歌声が素晴らしいです。こんなに聞いてて心地よい歌声はなかなか体験したことがありません。

個人的に好きな歌詞は、

「運命を振り向かせよう 根気よく Do It Do It」

ですね。「何度負けても折れずに自分を磨き続けよう、きっと輝けるときがあると信じて」というそんな心情が読み取れます。元気をもらえる1曲です。まさに「希望ディスカバリー」ですね。

「恋する世界」ファインモーション(cv.橋本ちなみ)

これ本当にウマ娘の曲か、と思うほど甘すぎるラブソングです。しかし、このファインモーションという馬の背景を考えるとこれほど切なく、泣ける歌はないと思います。

ファインモーションはその競争能力もさることながら、繁殖牝馬としても期待されていました。競走馬時代はその期待通り一流の成績を残し、引退後は強い子供を生み出してくれるだろうと繁殖牝馬としての活躍を期待されました。しかし何度交配しても受胎しなかったので一度検査したところ、そもそも受胎すること、つまり子供をつくることが不可能な体だったことが判明しました。こうしてファインモーションは繁殖牝馬として活躍することができず、功労馬として余生を過ごすことになりました。

このような背景を踏まえて歌詞を見てみると全く違った解釈ができます。

「ねぇ連れて行って! 新しい場所へ」

「いつだって側にいて 微笑んでほしいの」

「私を選んで!」

「お願い Stay with me.」

「大好きな人 心の中にある 私の居場所は きっと永遠だよね?」

「ずっとずっと Stay with you.」

「何回でも言うよ Stay with me. 」

曲調はポップでどっちかというと歌声も爽やかですが、しかし事情を知ってしまうとどこか切ない気持ちになりますよね。

いいえ正直に本音を言います!

どんな事情だろうが、なにがあっても私が君を支えたい!!!!!!!!

そう思わずにはいられない1曲ですね。まああくまでも私独自の解釈なので作詞家の方はこういった意図はないのかもしれません。しかし受け取り方は自由なので、ここでは自分の世界に浸ることにします(笑)



ここまで私がウマ娘でおすすめしたい曲・好きな曲を8曲紹介しました。いかがだったでしょうか。少しでも共感してくれる方がいらっしゃるとありがたいです。もちろん今回挙げた8つ以外の曲も全部素晴らしいです。それぞれに想いがあるんだな、と感じられます。ゲーム、アニメ、漫画、そして音楽とウマ娘はどのコンテンツもクオリティが高く、魅力いっぱいです。今回私が紹介した音楽も、これきっかけで興味を持たれる方がいたら嬉しいですね。

それではこの辺りで失礼させていただきます。

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