【読書感想】発達障害は〈擬態〉する 抑圧と生存のカモフラージュ

「発達障害は〈擬態〉する 抑圧と生存のカモフラージュ」を読んだ。

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本書のキャッチコピーは「擬態とは、周囲に合わせるために自分の魂を殺害し続ける行為である」だ。健常者からしたら大袈裟と思うかもしれない。誰でも取り繕うことはあると思うかもしれない。

はっきり言うが、全然大袈裟ではない。むしろ的を得た表現だ。魂を日々すり減らしているあの感覚を見事に表現している。

本書は11人の当事者をインタビューし著者が注釈を加えている。正直な感想を言うと、自分とは違う特性の人の話は面白いものの、特に新しい発見はなかった。

むしろ気になったのは、支援者の間では「擬態」のことが浸透してないということだ。オレは就労移行支援事業所に通所しているが、スタッフと世界観を共有できてない感覚はあった。「向こうは健常者だしな……」と諦観していたのだが、知られてないのは予想外だ。

本書を通して支援者に「擬態」のことが知れ渡ることを願うばかりだ。



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