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開花宣言を聞くとよぎる和歌

ヒーターをつけるための灯油を補充しておこうか迷う時期だ。
もう厚着で凌げるのでは? 給油した途端に一挙に暖かくなって、灯油を余らせたりしないか?
そう思いつつ朝はまだ寒いので、起き抜けの寝ぼけ眼のまま条件反射でヒーターの電源をつけている。

新年度からの化粧ルーティンは、あえて最低限に留めている。
日焼け止め、下地、眉。以上。
チークやアイシャドウ、なんならマスカラまでできそうに余裕のある日もなくはないけど。
日によって出来上がりがまちまちよりかは、最低限のクオリティを保ち続ける方が社会性の維持にはいい気がする。
すっぴんでなければいい、という持論。

お花見のタイミングにそわそわする頃だ。
毎年必ず頭をよぎるのは、世の中に絶えて桜のなかりせば、の歌だ。数少ない、暗誦できる和歌。春の心はのどけからまし、と続く。
世の中に桜というものがなければ、春の人の心はもっと穏やかだろうに。
わかるなあ。桜って、咲いたなら見に行かねば、と無性に思ってしまうから落ち着かない。それだから好きじゃない、という人もいる。それもわかる、と思うのだ。

週末だ。あれこれやりたい、あれこれやらねば。綿のハンカチにアイロンかけて、化粧筆を洗って。引っ越しも早く済ませよう。

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